USBポートのインターフェースから、外部のデバイスとしてパソコンなどの機器に接続する、
「外付けハードディスクドライブ」(external hard disk)の端末本体のカートリッジが、
内部のコントローラーボードやスイッチなどの破損や経年劣化で故障してしまった場合に、
中身のハードディスクにあるデータは、どうすれば読み込みができる?という疑問について。
目次
外部のケースの破損によるアクセスの不可の状態
まず、HDDを覆うカートリッジの部分が外的・内的な要因で故障してしまった場合に修復をする方法について。
ケースの部品が破損すると、パソコンなどに接続してもデバイスが正常に認識されないことがあります。
そうなると、内部のディスクに保存した写真やテキスト、メールなどの、
大事なファイルがアクセスできずに、閉じ込められて開けなくなってしまいます。
RAIDやDVD-R、クラウドストレージなどに、予備のバックアップを取っていなかった場合は、
何とかその外付けハードディスクから、データを取り出ししなければ開けなくなります。
ですが、電源が入らないだけで内蔵のHDDに破損がない状態であれば、まだ多くの場合、
ファイルは無事で、プロのデータ復旧サービスセンターの方で取り出しして救出をしてもらえます。
外付けHDDが使えなくなる原因とトラブルの例
・高い場所から落として床や地面に激突して、カートリッジの本体が大破した。
・外付けハードディスクの持ち運び中に強い圧迫を与えたり、壁や柱にぶつけてしまった。
・電源スイッチの部分が、凹んだり折れてしまった。
・うっかり足で踏んで、筐体を割ってしまい、またうまく取り出しができなくなった。
・水濡れしてしばらくたったら、錆付いて動かなくなった。
・水没した影響で、製品の基板が腐食して内部のHDDが開けなくなった。
・過熱の影響で、機器が熱暴走を起こして壊れた。
・落雷により、電圧の負荷がかかり破損した。
・うっかり変なシステム設定をした影響で、そのPCから読み込めなくなった。
・長期間の使用で、ドライブケースの回路が老朽化して故障した。
機器の本体の状態をチェックするには?
次に、外付けハードディスク(外部のローカルディスク)もまとめて、
別のRAIDなどの他の大容量データ記憶装置に、パソコンごと自動更新バックアップを実行するように、
オペレーティングシステムの標準機能か、バックアップソフトウェアで設定していた場合の直し方の手順について。
まず、そちらからその分のファイルを回収できる見込みがあるので、先に一度チェックをしてください。
バックアップが取れていなかった場合は、壊れたケースに内蔵された外付けハードディスク本体の、
中身のドライブ装置を取り出しして、データを読み込む必要が出てきます。
また、別のパソコンの空いたベイにHDDを付け替えてデータ復旧をする方法については、こちらのページにて。
電源コードの部分が破損している場合、ACアダプターで本体からプラグが取り外せるなら
新しいACアダプターを製造メーカー先から同じものを取り寄せすれば、また使用ができます。
接触不良で差し込みできなくなっている場合は、コードを一度外して付け直してみたり、
新品の物に交換をすれば、外付けハードディスクの電源が再び入る可能性もあります。
部品がカートリッジの本体と一体化している所が壊れた場合は、ジャンクショップなどの場に、
もし同じパーツが出品されていればそちらを購入して、パーツを交換して直す方法もあります。
スイッチボタンなどが折れそうなほどに力強く押したり引っかけてしまって、
電源が入らなくなったり、中身のコントローラーなどの回路やボタン部分が破壊されていて、
アクセスランプが点灯しない場合は、上記の方法ではデータを取り出しできない割合も高いです。
その際には、専門のデータレスキューセンターにて、
壊れた外付けハードディスクのカートリッジを見てもらわれてみることを推奨します。
ハードディスクケースの分解をするには?
※ここから先の作業は、外付けHDDのカートリッジを分解する作業などを記載いたします。
先に、製品の修理保証期間がまだ残っている場合は、製作会社のカスタマーサポートに問い合わせて、
メーカー製品の機種・各世代の名称・損傷の具合を報告して、
トラブル解決のサ―ビスで、壊れた機器の修理作業の代行を行ってもらうことをおすすめします。
例えば、SONY(ソニー)製のポータブルSSD/外付けハードディスクの修理のご相談など、
各メーカーでの取り扱いのサポートの解説も参考までに。
こちらの一例では、BUFFALOの「USB Flash Disk USB Device:HD-EBU2」を分解して、
ハードディスクと中身のデータを取り出しする作業について、解説いたします。
まず、外付けHDDが収納されたカートリッジの固定ネジをドライバーで回して取り外します。
次に、ケースのふたを順に外して分解して、中身のハードディスクを剥き出しにします。
カートリッジの内部で固定されたネジも外して、ボードのコネクタから、
インターフェースを逆方向にスライドさせるようにして、HDDを取り出しします。
デスクトップパソコンに増設するには?
次に、デスクトップパソコンを一台お持ちであれば、まずPCケースのカバーを開けます。
ドライブベイのスペースが一つ以上空いていましたら、
カートリッジから取り出したハードディスクをそこに設置して、電源ケーブルのコネクタを差し込みます。
次に、予備のSerial ATA転送方式のケーブル(IDE方式の場合はUltra ATAケーブル)を取り出して、
マザーボードとHDDのインターフェースに差し込みして接続します。
複雑な構造で分解し慣れていないノートPCやミニパソコンの場合は、
専門のサポートの事業にて行ってもらう方法もあります。
ノートパソコンにUSB接続をするには?
もし、ノートパソコンのみお持ちの場合は、別の外付けHDDケースに移し替えて差し込みをして、
USBコネクタからローカルディスクとして接続してください。
パソコンの電源を入れてスタート画面、またはデスクトップの画面を立ち上げたら、
Windowsのエクスプローラー(macOSの場合はFinder)を開きます。
新しくローカルディスクのドライブアイコンが追加されていれば、デバイスの認識に成功です。
あとはそのアイコンを開いてからフォルダーを確認して、順にデータのバックアップを取っていきましょう。
作業が終わったら電源を閉じて外付けハードディスクを元の配置に戻して、これでデータ復旧の手順は完了です。
※何も表示されていない場合は、コントロールパネルのデバイスマネージャーを表示して、
ディスクドライブの項目にエラーマークが出ていないかどうかを確かめてください。
なお、事前にお使いのパソコンのOSと互換性のないフォーマットを掛けていた場合は、
エクスプローラーの画面では、保管されているデータファイルにアクセスできないことがあります。
ストレージ自体が故障していたら?
注意として、外付けHDDがセットされている読み取り装置であるカートリッジの部分ではなく、
中身のハードディスクのストレージ自体がヘッドクラッシュ障害などの影響で故障していると、
増設や別のケースを使っても、中身のデータファイルはほぼ読み込みができなくなります。
その場合には、ハードディスクの内部データ取り出しの専門技術と設備を備えていて、
復元サービスのプランを実施されているデータ復旧サービスセンターの店舗に、
持ち込みか郵送受付で出してみる方法が頼りです。
壊れた外付けハードディスクを開いて分解してもらい、別のデータ記憶装置の方に、
必要な保存ファイルを抽出して移し変えてもらわれることをおすすめします。