長くパソコンに親しんできたユーザーならどなたにでも一度以上は遭遇してしまう、
思わぬアクシデントによるデータの損失に遭われてしまった経験が多くの方にはお有りであることでしょう。
そしてデータの損失はPCに限らず、外付けハードディスクやRAID、NA、SDカードなど、
データを保存する機器すべてに起こりうる可能性があります。
もちろん常日頃からこまめにデータを外付けハードディスクやRAID、NASといった
他のデータ記憶装置にバックアップして保管しておくことが一番安全で確実な復旧の方法です。
しかし、突然の予期せぬパソコンのアプリケーションエラーや急な強制シャットダウン、停電などの
事故の影響でシステムやファイルが破損してしまう、という事態が起こってしまうケースがあります。
そんな時には、どうすれば破損したデータを修復することができる?という疑問について。
バックアップデータを探してみる
まず、上記の通り、バックアップデータがどこかに保管されていないか、一通り確認します。
例えばジャストシステム社製の「ホームページビルダー」で作成した
「.html」のウェブページ用のファイルが壊れて開けなくなった時は、
名前を付けて保存をした時に一緒に作成されている、[.bak]という拡張子の
BAKファイルを、エクスプローラーなどの画面の同じフォルダーで探してみます。
この拡張子を選択して、右クリックでファイル名を変更して[.html]に
拡張子を変えると、破損する前の同じファイルに変更できます。
テキスト関連のデータが文字化けなどを引き起こしてしまっている場合は、ファイル変換ソフトで
バイナリエディタを別の文字コードに変更してみると、正常な文章に直せる見込みがあります。
マイクロソフト・オフィススイートのExcelやWord、PowerPointでは、パソコンの強制終了や
フリーズで上書き保存の前に閉じてしまったファイルを、次回のソフトウェアの再起動時に、
保存できなかった更新分のデータを復元できる自動回復の機能があります。
10分おきくらいに一時データが自動保存されているため、
「回復済み」と表示されたファイルを開いて、上書き保存すると、修復できます。
※しかし、元の拡張子自体が激しく損壊してしまった場合は、
回復済みデータでも、やはり破損したままで、開くことができない可能性もあります。
事前にWindows8/8.1のコントロールパネルにある「ファイル履歴」をセッティングしておけば、
ローカルディスク(C:)のドキュメントのフォルダーなどにあるデータを
外付けHDDなどにバックアップして、後で復旧することができます。
また、Mac OS Xの「Time Machine」や、Ubuntuの「バックアップ」などの機能も
事前にセットアップしておかれることをおすすめします。
WindowsのエクスプローラーやMac OS XのパソコンのFinderで表示してみたら
ファイル名や拡張子が前と変わっていたら、試しに拡張子を元の名称に変更してみるか、
もしくは展開ができる別の拡張子に変更して、開けるかどうかをテストしてみます。
また、拡張子の種類によってそれぞれ専門的に、専用のバイナリエディタの編集用ソフトウェアも
あり、これらの機能でプログラムのソースコードを開いて、破損した箇所を修正する形で、
壊れたファイルを修復する方法もあります。
しかし、自分のもてる知識や設備の範囲では復元が不能なまでにデータが故障してしまう
ケースも少なくありません。
どれだけコンピューターやデータベースへの防護策を施していても、
100%確実に防げるわけではなく、あくまでリスクを極力減らすための対策です。
なので、0バイトになってしまったり、数KBに容量が減っていたり、
画像の半分が荒めになっていたりと、拡張子の破損が起きる時は残念ながら起きてしまいます。
他にも、アンチウイルスソフト【ANTIVIRUS SOFTWARE】からの防御が
最新種の悪質なワームウェアに突破されてシステムファイルが破壊されてしまう、
といった論理障害によっても壊れてしまう危険も潜んでいます。
そんな時には、上記のように、それぞれのコンピューターに搭載された、
「バックアップとの復元」のシステムや拡張機能などが大変役立ちます。
アプリケーションエラーや物理的な衝撃、ショートなどによる故障など、
あらゆるデータ破損に想定した回復機能でも修復がしきれずに元に戻らなかった時は、
様々なパソコントラブルに対応されたPC修理サポートセンターかデータ復旧サービスに
問い合わせて、壊れたファイルの修復の作業を行ってもらわれることをおすすめします。