パソコンの内蔵ハードディスクやメモリーカードなどに書き込みして
保存したファイルの拡張子は、後で別のフォルダに移動させて容量を調節したり、
他の人との共有のために別の記憶媒体に移行する事も使い方として多いですね。
切り取りして移動させると元々のフォルダからはファイルが消えるのですが、
また同じデータがそのフォルダ上で必要になったら元に戻せる?という疑問について。
まず、大抵の場合でしたら移動させた先のデータ記録装置のフォルダーから
コピー&ペーストで前の保管場所に逆に貼り付け直せば、復活させることができます。
誤って切り取りして移動させてしまった時は、「Ctrl+Zキー」で操作を一段階戻すか、
移動先のファイルを以前の場所に位置替えをしてみましょう。
ごみ箱の中に移動していた拡張子も、
選択をして右クリックの「元に戻す」の指示で、以前のフォルダの中に戻せます。
ですが、移し替えした方のファイルを間違えて削除してしまったり、
外付けHDDやメモリーカードが故障して読み込みできなくなったり、
どこか遠くへ媒体を移送して他の人に受け渡したりしてしまった後の場合などでは、
移動させた方のデータが簡単に取り戻せなくなってしまうことも多いですね。
そんな時のための解決方法についても、実践例にて解説していきます。
[切り取り機能で移し替えた場合]
以下の例では、デジタルカメラのSDHCメモリーカードから
デスクトップパソコンのDドライブ(ローカルディスクD:)の方に
写真画像のデータを移動した時の場合について、参考例を書かせていただきます。
まず、一眼レフデジタルカメラに普段差し込みして使っているSDHCカード(16GB)を
本体から取り出して、USB3.0カード―ダー/ライターに差し込んで、パソコンで読み込みました。
20枚ほどの写真画像のjpgファイルを20枚ほど選択して、
Dドライブに作った「新しいフォルダ」に「切り取り」で移動しました。
これで、SDHCメモリーカードのディレクトリの中身が空になります。
もし、この削除した状態から、すでに新しく何度もファイルを上書きしていると、
前に保存していた拡張子の痕跡が上書きされてファイルが破損していくのでご注意ください。
その際には、プロのデータリカバリーサービスに注文して、復元してもらうことを推奨します。
この状態は普通にファイルを削除した場合と同じで、
切り取りで消去された時もすぐにデータが完全に無くなるわけではありません。
ハードディスクやメモリーカード上にはまだ「ファイルを抹消しました」という命令が書き加えられて
表示上では見えなくなっただけで、元あったデータの痕跡がまだ残っています。
この時点ならすぐにデータの復旧の措置を行えば、元に戻せる可能性は十分に高いです。
でえすが、必ずしもすべてのファイルが修復できるとは限らないため、出来るだけ多く復旧したい、
という際には、上記のようにデータ復元サービスセンターにて診断してもらうことがより確実です。
こちらの例では、AOSテクノロジーズのデータ復元ソフトウェア
「ファイナルデータ9.0特別復元版+Office修復」を使用します。
まず、パソコンにインストールしていたファイナルデータを起動して、
一番上の「ファイルの復元」の項目を選択して開きます。
「ゴミ箱から削除した場合」のメニューを選択して進み、移動する前の
フォルダの領域(ローカルディスクやリムーバブルディスク)を選択して「検索」ボタンを押します。
データ記憶媒体のスキャンが始まります。
そして解析が終わり、次の画面に復元が可能なファイルの一覧が表示されました。
その中から元に戻したいデータにチェックを入れて「選択したファイル復元」のボタンをクリックします。
そして修復したいデータを保存する指定先の復元用フォルダーを作成するか、選択します。
消去されていたデータの復旧が終わったら、「完了」のボタンを押します。
そして最後に、指定した先のフォルダに以前に移動した時のjpgファイルが
同じように表示されて正常に開けるのを確認して、無事復元に成功しました。
注意点としまして、自分で復元ツール等を使って直す場合、ソフトウェアの種類と性能によっては
たまに一部のファイルが完全には元に戻らず写真の一部が白くなっていたり、
横線が入った状態になることがあります。
また、ファイルを移動させた後で新しいデータを同じ記憶媒体の中に次々と上書きしていくと、
前のデータの痕跡が塗りつぶされるように消えて、スキャンに引っかからなくなっている場合もあります。
もしもしばらく時間が経って何度も新しく上書きしてしまった場合、より確実に何とか移動する前の
ファイルを復元したい時には、専門のデータ復旧サービスセンターの方に問い合わせをして、
一度記憶メディアを預けて、ファイルの修復作業を行ってもらうことを推奨します。