電源が切れて機器が壊れてデータが開けない時に復旧するには?

パソコンやデジタルカメラ、モバイル端末、NAS、RAIDケース、レコーダーといった電子機器を、
USB接続やインターネット接続をして、電源供給を行いながらの使用中に、
誤ってパソコンか外部から接続する装置の電源を落としてしまったり、停電が起きてしまうことがあります。

その時にデータの保存が正常に終了せず、そのはずみでデータが一部消えてしまったり、
装置が開かなくなる故障が発生した時、ファイルの復旧はできる?というご質問について。

電子機器が壊れてデータが開けない状態になる原因とは?

まず、電子機器の回路が壊れてしまった影響でデータが開けなくなる主な原因について。

例えば、RAIDシステムでのリビルド中にパソコンや外付けケースの電源(パワーサプライ)が遮断されて失敗すると、
内蔵のSSDないしハードディスクにあるファイルが開けない状態になるトラブルが出ることが多いです。

また、ハードディスクの外側に付いているコントローラー(基板)か差込口のインターフェース、
あるいは内部のプラッタ(円盤)の周りが停電などの影響で破損すると、データの読み取りができなくなります。

デスクトップPCやノートパソコン、モバイル端末やサーバ、外付けHDDやNASといった精密機器は、
通電中に強い衝撃を受けたりして電気が止まると、作動中の補助記憶装置への悪影響も出やすいです。

他に、パソコンやスマートフォン、タブレット端末の電源ボタンや電源ユニット、バッテリー付近、CPU、
といった機器の重要な回路が壊れてしまうと、電源が付かなかったり起動してからすぐに閉じてしまいます。

ですが、まだ破損したパーツを交換する処置や、専門のサポートにて復旧ができる可能性があります。



電源が切れて閉じた後でファイルを読み込み直してみる

次に、コンピューターの電源が切れてしまい強制的に閉じた後での対処方法について。

まず、たとえばパソコンやスマートフォンの起動が正常にできなくなった時は、
電源自体がまだ正常に付くようでしたら、セーフモード(safe mode)でのOSの立ち上げを試してください。

セーフモードでの起動に成功して、今度はもう一度通常起動を試みると、
オペレーティングシステム上のエラーが自動的に直ることが多いです。

電源回路周りが破損していると見られる時は、SSDやハードディスク、SDカードを、
パソコンやスマートフォン、タブレット端末から取り外して、
外付けケースやカードリーダーを使って、別のマシンでファイルを読み込み直す手法も便利です。

サーバやNAS、RAIDケースの読み込みができない時は?

次に、RAIDの外部ケースやNAS、サーバにあるストレージのHDDが読み込みができない時の対処について。

まず、業務用で使う最大容量の大きいハードディスクを搭載したRAID組み込みのパソコンや、
サーバー、ワークステーション、外部のRAIDケース、NASなどの機器が急に止まると、
ディスクアレイ(Diskarray)が崩壊したり、HDDのどれかが破損するおそれがあります。

ひとまず製品の取扱説明書にある、トラブル関連のマニュアルを開いて、
エラーランプやビープ音の具合によって、どのような問題が出ているかを判別してください。

RAIDのハードディスクのどれか一台が壊れただけの時は、別のHDDに換装してリビルド(Rebuild)を行うと、
またディスクストレージシステム(Disk storage system)のデータを読み込めます。

しかしRAIDのディスクアレイが崩れてしまったり、複数のHDDや機器の基板が破損すると、
ボリューム内部のデータファイルへのアクセスができなくなってしまいます。

その場合には、物理障害のトラブルに対応されたプロのデータ復旧サービスセンターにて、
中身のファイルやフォルダーの取り出しの作業を申し込まれてみることをお薦めします。



別の電子機器にHDDを移し変えてファイルシステムを読み出す

次に、WindowsやmacOSでは通常だと非対応のファイルシステムがフォーマットされた、
NASやレコーダーのハードディスクといったストレージは読み出すことができる?という疑問について。、

まず、保存したデータを入れたSSDやHDD、microSDメモリーカードなどの補助記憶装置は、
外部ケースの本体から取り外して、別のパソコンの空いたドライブベイに増設したり、
外付けのドライブケースやUSBカードリーダーを使ってデータを読み出すことができます。

一方で、XFS(eXtents File System)といったファイルシステムがフォーマットされたストレージは、
基本的に専用の読取のツールがなければ、ボリュームへのアクセスができません、

一方で、同じNASやレコーダーの電子機器の製品に買い替えてハードディスクを移し変えるやり方でしたら、
ファイルシステムも対応されているので内部のデータを救出できる見込みがあります。

ですがRAIDアレイを構築して運用していた時は、ハードディスクのうちの一つを移行しても、
ディスクアレイの形式によっては、一般の個人ではデータの読み込みはできないことが多いです。

ほか、故障した機器を分解してデータを復旧してもらうサービスについては、こちらのページにて。

なお、軽度のアクセスエラーでしたらほかのOSで読み込む際に自動で修復されることもあります。

無停電電源装置を設置して機材を防護する管理の方法

次に、パソコンやサーバーのローカルフォルダだけでなく、ネットワーク上にあるスペースの、
ほかのユーザーにも提供されているサーバーのシステムを導入されている場合に、安全な管理をする方法について。

まず、機器の破損で電源が動かない状態になり、データが開けなくなるトラブルが深刻になるおそれがあります。

電源装置といったコンピューターの回路が破損したりした時に、データの復旧を試みるには、
パーツの取り外しが必要になるため、小型のパソコンでは難易度が高くなります。

ほか、パソコン360 様での、パソコンの電源が切れた、動作中に電源を切った の解説も参考までに。

そのため、いざという時のアクシデントに備えて、機材を防護する無停電電源装置(UPS)を設置して、
停電で電源が切れたはずみで機器が壊れてしまう障害の対策を施していくことを推奨します。

停電や落雷による電流・電圧の負荷といった原因で、電子機器のコントローラーボードなどが焼き焦る、
といった物理的な故障が起きた場合は、その製品は壊れてしまい交換しなければならない場合があります。

ですが、無停電電源装置を置くだけで高電圧を防いだり急なシャットダウンを防止できて、
停電などで電気が止まっても、まだ数分間はバッテリーで動くので、データ保存とシャットダウンの猶予ができます。

データ復旧のサービスの会社で開き直してもらう

一方で、SSDやハードディスク、USBメモリやSDメモリーカードの内部の回路自体が破損してしまったら、
通電をしてもデータの読み込みができず、それどころか損傷が悪化するおそれがあります。

また、小型・薄型のパソコンやNAS、スマートフォン、タブレットの本体の方が壊れた場合、
内蔵メモリーやハードディスクの取り出しが一般ユーザーでは難しい構造の製品が多いです。

機器のストレージの内部パーツを安全に分解して読み出すのも、個人ユーザーではほぼ不可能なため、
曽野さにも、故障した状態の機材からの内部のファイルの救出の作業を実施されている、
専門のデータ復旧サービスの会社にて見てもらい、開き直してもらうことを推奨します。