DVD-R(ディーブイディー・アール)や、またCD-R、BD-Rで、ディスクの「フォーマット」を行った場合には、
データを一回保存をした分の容量は差し引かれて、ファイルの焼き込みをする前の状態には戻りません。
ですが、一度記録したファイルを普通に削除することならできます。
しかし、「自分で消去ができる」という点で逆に間違えやすいトラブルとしまして、
DVD-Rなどに書き込まれていた替えのない大事なファイルを、
うっかり誤って初期化して削除してしまったら、少し困ったことになる場合もあります。
そんな時に、消えたデータを後から読み込み直して元に戻せる方法はある?という疑問について。
目次
誤ってフォーマットした後で表示が消えたデータの復元はできる?
まず、パソコンの用データ記録用の媒体としても使用されている、
DVD-R(Digital Versatile Disk Recordable/デジタル・ヴァーサタイル・ディスク・レコーダブル)は、
ディスクに最大容量の範囲内で、一度だけファイルやフォルダーの書き込みができる規格です。
設定された容量の最大値である、片面1層:4.7GBや片面2層:8.5GB、両面各1層:9.4GBの範囲内であれば、
小さい容量のファイル群などを、繰り返して何度か書き込みもできます。
このディスクに もし物理フォーマットを掛けた場合は、データの修復はほぼ不可能になってしまうのですが、
論理フォーマットを実行した場合は、まだ復元ができる見込みがあります。
できるだけ確実にサルベージをしたい、という際には、専門のデータリカバリーサービスにて、
消えたファイルの復元の措置を行ってもらうことができます。
間違えて初期化したDVD-Rにあったファイルはどのようになっている?
次に、DVD-Rはパソコン本体に内蔵されたHDDやSSD、または外部のローカルディスクとは違い、
DVDドライブの装置で読み出しをする媒体です。
そのため、Windowsの「システムの復元」や「バックアップと復元」などの標準機能では、
自動的なデータのバックアップが基本的に行われません。
DVDのフォーマット(初期化)をしてしまうと、DISCにあったすべての拡張子やフォルダーは、
表示の上ではひとまず削除されてしまい、
「このフォルダーは空です。」といった一文が出てくるだけで終了します。
ですがこの段階なら、あくまで「DVD-Rを初期化させてファイルを消去した」という命令を、
ディスク媒体に書き込んだだけの状態で、データ自体はまだセルに残っている可能性が高いです。
データ復元ソフトウェアでDVDディスクを読み込む方法とは?
次に、DVD-RWやCD-RW、BD-REと違い、DVD-Rは初期化させても最大容量はフォーマット直前の時のままで、
差し引かれた状態なのですが、以前に記録していたファイルの「痕跡」の方ならすぐには消えていません。
そこからまだ、何も新しいファイルを書き込んでいなければ、
見えない部分にデータの痕跡が高い割合で残っています。
一般の個人で、DVD-RやCD-Rからフォーマットで消えたデータを復旧させるには、
DVDやCD、BDなどのディスクをスキャンできる機能を備えた、
より専門的な「データ復元ソフトウェア」を入手する必要があります。
ほか、パソコンや外付けHDDに移し替えていたファイルを間違えて削除してしまったり、
機材が壊れて開けなくなった時には、専門のデータ復旧のサービスで救出の作業をしてもらうこともできます。
パソコンでファイルの復旧用プログラムを起動する
こちらの解説では、DVDの検知が可能な、「QueTek」から販売されています、
File Scanvenger(ファイル・スキャベンジャー)というアプリケーションソフトを、
Microsoft Windowsのパソコンで使用する、実践例の手順を記述いたします。
まず、DVD-Rのディスクをパソコンに内蔵された、
DVDドライブのトレイに挿入して、オペレーティングシステムにデバイスを読み込ませます。
(DVDが読み込めるBDドライブや、外付けのDVDドライブでも大丈夫です。)
「FileScavenger」をパソコンにインストールして、デスクトップアイコンから展開する、
または「Program Files」や「ダウンロード」のフォルダーから開きます。
DVDまたはBDドライブのディスクを読み込みする
ウィンドウの画面の最初にある、「ステップ1」の項目で「検索場所」の矢印を押して、
DVDドライブまたはBDドライブの「論理ボリューム」を選択します。
(復旧させたい拡張子の種類が少なく、すでに決まっている場合は、
「検索対象」の項目でチェックを付けて、限定しておくこともできます。)
また、DVD-Rに保存していた読み込めないファイルを復旧するには?という疑問については、こちらのページにて。
最初に合わせてある「クイック」のモードのままでは、
「ブートセクタが見つかりません。/ファイルが見つかりませんでした。」
と出てスキャンができないので、「完全」のモードに合わせて「検索」を実行します。
次の選択肢で「いいえ。削除されたファイルを表示」を選びます。
大体の場合は時間がかからず、すぐにディスクのスキャンが終わります。
検出ができた別の拡張子をストレージにバックアップして保存する
その次に、「表示のヒント」というバルーンで、「OK」を押します。
ファイル名の一覧リストに検知できた、過去にDVD-Rから消去済みのデータが表示されます。
この中から、復元させたい必要なファイルを選んでチェックを入れます。
※ファイル名が元のデータの名前と変わっていて、どれかわからない時は
ひとまずすべて選択して修復するか、 変更日時やサイズ、種類などの項目で判別を行ってください。
タブを「ステップ2」に合わせて、今度は「保存先」の項目で、
「参照」ボタンをクリックして、ファイルを保管したい場所を指定します。
ローカルディスクや外付けHDDなどのフォルダーを指定して、「回復」のボタンを押すと、
データファイルの書き込みが行われます。
回復に成功しているかどうかファイルを開いて確認する
「ファイルの回復に成功しました。」とバルーンが表示されたら、「OK」を押します。
そして一覧の表示が変わり、この中で状態が「良好」か「回復済み」と表示された拡張子は、
DVD-Rからフォーマットして消えたデータの、正常な復元に成功しています。
しかし「失敗」と出ている拡張子は、ファイルが破損した状態で、
保存先に新しく作られたフォルダーの中に作成されていることがあります。
(失敗と表示されていても、普通にデータの復元に成功している場合もあります。)
また、ExcelやWordのファイルを復元したい、という場合は、
Officeスイート専用の機能があるツールや、サポートの事業へ依頼で修復する方法もあります。
繰り返しストレージへのスキャンを行うこともできる?
もう一度「ステップ1」に戻ってから再度「検索」を押すと、前回の検出結果をクリアして、
再びDVD-RやDVD-RWなどから、失ったデータの検出と回復を行うこともできます。
ですが、一度行ってスキャンに引っかからなかった時は、
二回目以降もファイルを検出できないことが多く、
痕跡データも破損しやすくなるため、あまり検出を繰り返すことはおすすめできません。
また例として、データ復旧テクニカルセンター 様での、
DVD-RWのデータを誤って削除してしまった。の案内も参考までに。
またDVD-Rと同じように、CDやブルーレイのディスクのデータの修復も試みることができます。
プロのデータ復旧サービスで救出作業をしてもらう
ですが、「失敗」と結果が出て実際に破損していたファイルは、フォーマット以降の操作や、
データ復元ソフトごとの性能にもよるのですが、複数回のスキャンをかけても元に戻せる確率が低いです。
逆に、かえって拡張子の痕跡をさらに破損させてしまうおそれもあります。
(特にディスクの媒体はデリケートなので、取り扱いに注意が必要です。)
ご自身でアプリケーションソフトを使用しても元に戻せなかった場合には、
専門で営業されていますデータ救出サービスの受付サポートに、注文をする方法もあります。
DVD-RやCD-R、BD-Rなどのフォーマットしてしまったディスクを、郵送か持ち込みで提出して、
プロのスタッフに専門の設備にて、復旧の作業をしてもらわれることをおすすめします。