HDDが壊れる寸前の状態でパソコンの修復はできる?

パソコンの電源(Power supply)を付けた時に、Windowsのローディング画面から先に進まなくなり、
そこで強制終了をしたら、黒い画面に「Windowsを通常起動する」「Windowsの問題を修復する」と出た時に、
すでにHDDが壊れる寸前の状態になっていたら、どうすればPCの立ち上げを復旧することができる?という疑問について。

「ディスクのシステムボリュームが壊れています」と出たら?

こちらの一例では、ユーザー様からいただきましたご質問についての回答での形で、記述をいたします。

まず、HDDにインストールされたオペレーティングシステムのトラブルから回復するための、
青い画面の「スタートアップ修復」で、「正常に完了しました」→「完了」ボタンをクリックすると、
画面がWindowsのロード画面へ戻ります。

そこでいつまでたっても先に進まない時は、パソコンを強制終了して電源を付け直してみてください。

再びスタートアップ修復の起動が始まり、これが繰り返しになった場合は、
スタートアップ修復で見つかった根本的なアクシデントの原因に、
「ディスクのシステムボリュームが壊れています。」と表示されるケースがあります。

HDDが物理的に壊れ始めていたら、新しくハードディスクを購入して換装を試みる、
または専門の修理サービスで代行をしてもらうことで、多くの場合は復旧ができます。



HDDの取り外しが難しいパソコンの場合は?

しかし、そこでHDDの取り外しがうまくかず、本来ハードドライブのタブが付いているはずの部分(HDDの端の方)が、
ネジで固定されていて、タブは中央に付いていて、試しにネジを緩めてみたら逆側も固定されていて、
一般の個人では取り外しがやや複雑で難しい、といったケースもあります。

また壊れかけたHDDに、
chkdsk(ファイルシステムの修復・スタートアップ修復が完了した時の「診断および修復の詳細」の項目)は、
あまり行われない方が無難です。

そこで、必要なファイルのバックアップも取っていなかったため、ハードディスクが壊れる寸前と思われる際に、
パソコンと内部のデータを何とか修復できる方法やサービスはある?というケースについて。

UbuntuやKNOPPIXからパソコンを起動するには?

まず、Windowsがどうしても立ち上がらないため何とかして回復したい、という場合は、
別のOSである、Linuxの「Ubuntu」(ウブンツ)や「KNOPPIX」(クノーピクス)がインストールされた、
CD/DVDディスクかプログラムを入手して、そちらのカーネルでPCを立ち上げてみる方法があります。

インターネット上でデスクトップ版のUbuntuを入手するには こちらなど、いくつかのダウンロードサイトがあります。

PCの電源を起動した時にDVDドライブに挿入して、ブート機能でオペレーティングシステムを起動して、復旧します。

パソコンを開いて最初に出てくるロゴマークが出た時に、DELキー(マザーボードによって異なる)を押して、
BIOS(ベーシック・インプット/アウトプット・システム)の設定画面を開きます。

そこで、DVD/BDドライブの方を優先して読み込ませるように設定して、BIOSの画面を終了します。

外付けHDDにデータをバックアップして復旧するには?

もし、ハードディスクが壊れてしまう寸前になった状態と見られても、かろうじてまだ動く様子でしたら、
ウィンドウズが破損しているかわりに、LinuxディストリビューションのOSなら開ける可能性もあります。

KNOPPIXまたはUbuntuでパソコンが起動できましたら、外付けHDDやUSBメモリーを接続して、
Cドライブの内部の必要なファイルをコピーペーストして移し変えて、
バックアップデータの取得をする形で復旧ができます。

また、パソコンに内蔵されたハードディスクが認識しない時の復旧方法については、こちらのページにて。

個人では読み出しが難しそう、という際には、プロのデータ救出サービスに注文をして、
ハードディスクドライブに保存されたファイルやフォルダーを復旧してもらうこともできます。



エラーチェックとフォーマットを実行するには?

次に、「ディスクのシステムボリュームが壊れています」と警告のメッセージが出ている場合の対処法について。

その際には、HDDが故障する直前か手遅れになっている状態という可能性が高いため、
もう一度開ける見込みは五分五分か、それ以下の状況になっているかもしれません。

ウィンドウズがまだ何とか開く状態でしたら、すぐに「設定」などを開いてバックアップをします。

ハードディスクが壊れる寸前に見えても、実際はエラーチェックをかけてフォーマットを行って、
空き容量を増やすと、Windows(ウィンドウズ)パソコンのOSの起動の問題が修復される場合もあります。

新しいハードディスクドライブに交換するには?

次に、スタートアップ修復で「ディスクのシステムボリュームが壊れています。」と表示されたため、
すぐにでも何とかパソコンの内部の破損しかけているハードディスクの交換を実行する手順について。

まずは、ハードドライブ・ベイが手前になる位置に本体を置いて、ハードドライブカバーのネジ2つを緩めます。

カバーを開けて固定用ネジを外して、その後でタブを指定の左方向に引くと、外れる見込みがあります。

それでもハードディスクドライブが取れないようでしたら、カスタマーサポートに直接お問い合わせをして、
HDDの取り外し方を訊かれてみるか、持ち込みや出張訪問でマシンを復旧してもらうことをお薦めします。

データ復旧サービスセンターで見てもらう

ですが、HDDからカタカタ、カコンカコン、と異音が鳴るようでしたら、
ヘッドクラッシュという故障が発生していて、重度の物理障害でいつ完全に壊れてもおかしくはありません。

やはり一番確実なのは、壊れる寸前のハードディスクをパソコン本体から抜いて、
専門のデータ復旧サービスセンターからドライブの内部のファイルを抽出してもらわれることや、
パソコン修理サポート店で新しいHDDに換装してもらい、
オペレーティングシステムをインストールし直してもらわれる修復の方法を、推奨します。