パソコンの様子がおかしくなり、OSがしっかりと開かない等のシステム的な事故が発生した時には、
リカバリーCDを作成、またはWindows起動ディスクを使って再セットアップによる
OSのインストールをし直して起動を行う事で大部分の論理障害は回復できます。
(※リカバリーディスクはコンピューターのメーカー先やマシンによって、
・リカバリーDVD-ROM・リカバリーCD-ROM・Product Recovery Disk・
リストアCDと、呼び名がやや異なります。)
ですが、リカバリCDは『システムの復元』と違い、データベースを記録した検査点のポイントまで
状態を引き戻して後退復帰(ロールバック)や前進復帰(ロール・フォワード)を行って復旧する
方式とは異なり、PCの内蔵HDDの内容を出荷前、すなわち購入時の状態にまで戻す事になります。
そのため今までハードディスクのパーティションに溜めておいた全てのログファイルや
アプリケーションソフトウェアは再フォーマットが実行される際に、障害回復とともに一緒に削除されます。
例えリカバリーディスクを使用後の状態からでも、前にあったデーターを
引き出して復元することは出来ますか?というご質問について。
まず、外付けHDDや他のパソコンに事前に全ての消したデータを
丸ごとバックアップしていれば、そちらからコピーして元に戻せます。
無かった場合、別のパーティション(Dドライブ・Eドライブ)に定期的にCドライブ内の
予備ファイルを書き込んでいれば、そちらのパーティションを開いて移し変えれば大丈夫です。
これらのバックアップがどこにも無いと難易度が一気に上がってしまいますが、まず、リカバリーを
どういった方式で実行してその以後どのようにPCを使ったか、といった要因によっても変わります。
上書きインストールではなくクリーンインストールで丸ごと初期化すると、
実際のデータ部分か、それを読み出すための目次部分のみが消去されます。
リカバリーCDによってはこのインデックス部分だけがフォーマットされて
「データを初期化しました」という指示が印譜とされるだけですので、
この状態でしたらすぐに対応すればまだ復元できる見込みが十分あります。
「ファイナルデータ」といった、データ復元ソフトでスキャンをかけて、
ある程度の消えたファイルを検出しての復旧を試みる方法もあります。
ですがデータファイルそのものを直接消去する方式であった場合や、初期化してからある程度
ドライブに新しいファイルやソフトを上書きしてしまうと、元あったデーターも消えてしまい、
修復が困難もしくは不可能になってしまいます。
リカバリーCD/DVDで再インストールをしてしまった後はひとまずHDDには何も書き加えず、
専門のデータ復旧サービスセンターにPCを出して、
消した部分の復元ができるかどうか診断してもらうのが最善です。