デスクトップ型のパソコン本体で、ケースの中に収納されているそれぞれのパーツを、
自分で取り外して分解して、内部の掃除や部品交換、増設を行う時の主な注意点で、
回路が故障するトラブルなどをあらかじめ防ぐ方法には、どのようなものがある?という疑問について。
目次
デスクトップパソコンの部品を取り外す方法とは?
まず、デスクトップパソコンの内蔵パーツを筐体から全部取り外す際、
中身の部品はほぼすべてプラスのドライバー一本で、順にネジを取って外すことができます。
ネジをたくさん外すことになるので、どの位置にどのネジを使っているかをメモして、
きっちりとパーツごとの配置分けができるように、記録の準備を行ってください。
パソコンを再度組み立て直す時に、コネクタの配置を間違えず機材を傷つけなければ、
分解や再構築の方法としては、それほど難しくない作業です。
最初は電源ケーブルやUSBケーブルなどすべてのコードを外して、電気を完全に遮断します。
室内の日光や熱気、冷気の当たらない平らな床の位置に、清潔なシートなどを敷いて、
その上にデスクトップパソコンの本体を置いて、まずはカバーのふたをドライバーで外します。
MacのPCやかなり小型のデスクトップ機をお使いで、自身では難しそう、という時は、
メーカーのカスタマーサポートか、私設のパソコン修理サービスで分解してもらうこともできます。
大きいサイズのPCケースはパーツを分解しやすい?
次に、パソコンケースはサイズが大きいほど空くスペースに余裕があるので、
部品の取り外しによる分解作業が ある程度簡単で、また他のパーツの拡張も行いやすくなります。
まず、上の写真は交換、増設の分の部品なども含めて少し余分にパーツを並べています。
また、PCケースの内部を分解して部品を交換する際に、ドライブベイといったスペースが余っていれば、
新しく別のハードディスクやSSDを増設して、ストレージの容量を拡張することもできます。
小さい筐体での部品の交換や拡張をする時の注意点は?
一方で、逆に小さいPCケースでの注意点として、電源ユニットやハードディスク、CPUファンなどの、
どれか一つの部品を取り外す時に、他の部品に引っかかってしまいやすくなります。
そうなると、その部品を先に取り外さなければ筐体から別のパーツが取れないこともあります。
特に電源ユニットは、デスクトップPCのスペースの事情で、
分解による取り出しの際に、よく他の機材に引っかかりやすい位置です。
逆にメモリ(RAM)の交換の場合は、マザーボードから外して取り出すだけでいいので、比較的簡単です。
またハードディスクドライブも、取り外しや増設による拡張は簡単な方の作業です。
IDE信号ケーブル&IDE用電源コネクタ、またはSATA信号ケーブル&SATA用電源コネクタを、
差込口から外して、ステンレスのカバーに止めてあるネジを取って取り外します。
古いPCを使わなくなって、HDDだけ別にして保管するために取り外す時は、
機材の保護のため、ステンレスのカバーごと取り外しても良いでしょう。
壊れたミニパソコンの分解が難しくSSDが取り外せないため、何とか内部のファイルを回収したい、という際には、
データ復旧サービスセンターに出して、取り出しの作業を行ってもらうこともできます。
デスクトップパソコンのCPUと冷却ファンの解体作業
次に、「CPU」(Central Processing Unit)と「CPUファン」は、マザーボードに設置されているので、
四方のネジをドライバーで外して、二つのレバーを上げて取り外します。
止め具はプラスチックでできていて割れやすいので、注意して取り外しましょう。
また、CPU(中央演算処理装置)は特に高価でデリケートな機材なので、
クーラーの裏にあるソケットに正確にはめ込むように、気をつけて解体作業をしてください。
ピンが1本折れ曲がってしまうだけでも壊れて使えなくなるので、慎重に行いましょう。
CPUクーラーを再び付け直す時は、しっかりと確実にくっついているかどうかを確認してください。
もしちゃんと冷却ファンが固定されていないと、熱暴走が起きて数分以内に電源が落ちてしまいます。
またグラフィックカードやサウンドカード、USB3.0インターフェース、内蔵無線LANカードなどの、
拡張機能のパーツが組み込まれている場合は、さらにケースの内部が複雑です。
それぞれの配置をよく見て、取り外す順番をチェックして外していきましょう。
ホコリの掃除や、コード接続箇所のメモなどもその分多くなるので、注意して作業を行ってください。
また、パソコンのサポートで修理に出す前にデータを復旧するには?という疑問については、こちらのページにて。
マザーボード(logic board)は、順番として最後の方にPCケースから取り外します。
基板は特に難しいため、プロのパソコン修理サービスで交換作業をしてもらわれることもおすすめします。
止め具のネジを外して機器を取り出しする時は?
次に、すべてのパーツのケーブルを抜いて、他の部品を筐体から分解して外し終わった後に、
止め具のネジをドライバーで外して、ケースの内側からそっと持ち上げて取り出します。
各プラグがコネクタから取り外しにくい、指でつまみにくいような位置に付いていたり、
止め具部分を指で押さなければ、対象の機器が取れないプラグもありますので、こちらもご注意ください。
うっかり、部品が割れたり折れてしまわないように気をつけて、一個ずつ取り外してください。
また例として、Crucial 様での、自作PCの分解から組み立てまでの手順の解説も参考までに。
パーツを外した後のPCケースは、この写真のようにスペースが空です。
ケースの側面や下部、空気の排出口など、あらゆる箇所に大量のホコリや小さなごみが積もって、
またパーツにも付着していますので、できるだけ丁寧に拭き取って除去しましょう。
そして、分解した全部の部品を取り外した時と逆の順番で、再び取り付けて構築し直してください。
たとえば、Side3で販売されている「メインメモリ」は、
ドライバーを使わずにマザーボードのソケットからレバーを外して
すぐに取り外したり換装ができるので、パーツの中でも最も簡単に分解の作業ができます。
PCケースのふたを閉じる前に一回、テストで電源コードとデスクトップモニターのコネクタ、
またマウスやキーボードを取り付けて、一度パソコンを起動させてみましょう。
怪我や感電をしないために、内部パーツやファンの羽根に触れないようにご注意ください。
無事に正常にパソコンが起動できて普通に使用できれば、再構築は成功です。
メーカーのサポートセンターなどに、壊れたパソコン本体を出して修理をしてもらう際に、
HDDやSSDから内部の大事なデータを、先にバックアップされることもおすすめします。
故障が直らない時に専門のサービスで修理をしてもらう
次に、電源が入らなかったりマザーボードからビープ音が鳴っている場合に、復旧をする方法について。
まず、どこかのパーツのプラグが正しくない位置に差し込まれている可能性が高いです。
一度電源を抜いて、ミスをしていないかどうかマニュアルを見ながら確めてみましょう。
全部のコネクタが正しい位置に入っている状態で、それでもパソコンが動かない場合は、
どれかのパーツが故障しているか、スペックに問題が出ている可能性があります。
面倒なのですが、一個ずつ予備の部品と交換をしながら、故障の箇所を確めてみてください。
どうしてもデスクトップPCが直らずに、故障の原因が発見できない場合は、
壊れたパソコンの修理サポートのサービスに問い合わせて、問題の箇所を発見してもらい、
コンピューターの復旧の作業を受けられることもおすすめします。
その際、ハードディスクが故障していたため重要なデータを取り出してもらいたい、という時は、
専門事業のデータ復旧サービスセンターに出して、内部のファイルの救出をしてもらうこともできます。