自動バックアップに失敗する原因と修復の手順は?

コンピューター上で取り扱う電子データの代替の分をコピーする
バックアップ」(backup)による予備分のファイルの保管は、
パソコンを日々、取り扱う上でも非常に大切な作業です。

不慮の事故に対応できるように定期的に手動で外付けハードディスクにコピー&ペーストなどで
データを複製する方法や、OSの標準機能やデータベースサーバーの保護機能、市販の専用の
ユーティリティーを使った、前回の更新処理の時の差分のみを保存したり、一定期間おきの
指定時間ごとに外付けのデータ記憶装置に書き足す「自動更新バックアップ」などの手法があります。

しかし、この自動バックアップの設定を正しく行っていないと、
正確にデータが指定先のディレクトリに分配できずに保存されないケースが出てきます。

そのことに気づかないまま放置された状態が続くと、いつか突然、ファイルの喪失やHDDの故障、
メモリーカードの紛失などのトラブルが起きて、データを失ってしまうおそれもあります。

そういった事態を防ぐために、よくある設定ミスのパターンと
その原因とエラーの修復の手順やバックアップと復元のサービスについて、解説していきます。



・まず、Windowsのオペレーティングシステムに標準で搭載された
 「システムの復元」や「Windows7ファイルの回復」、「ファイル履歴」
 Mac OS Xの「Time Machine」、Ubuntuの「自動バックアップ」といった
 システム機能では主に、外付けHDDやRAIDなどにデータの保存を設定します。

外部のストレージは、多くのショップで購入できます。

 内蔵ハードディスクの分割した別のパーティションではもしもドライブ本体が故障した場合、
 両方とも開けなくなるためなのですが、外部のHDDの場合、
 今度は自動バックアップを行う時は必ずケースの「電源スイッチをオン」にして、
 パソコンにリムーバブルディスクとして接続していることが必須です。

 外付けHDDやRAIDをUSBコードをUSBコネクタから抜いていたり、しばらく電源スイッチをオフにして
 起動させていなかったら、 「バックアップをしたと思っていたら実はできていなかった」
 という事態になりかねず、前回の更新バックアップの日時が数カ月前のままで、
 その間にコンピューターに蓄積した新しいデータが自動的に保存されません。

・逆に、外部のデータ記憶装置を接続している間に、 自動バックアップシステムの設定が
 「オフ」や「無効」だったり、正確な初期設定ができていないと、データが自動的に保存されません。

 さらに、自動バックアップの保存先として使う外付けの補助記憶装置が
 パソコンに正常に認識されていないと、データの自動書き込みもできません。

 Mac OS Xでフォーマットしていた記憶装置が
 Windowsでは正常に読み込めていなかった、といったこともありうるので、
 必ず先に、Windoesのエクスプローラーの画面やMac OS XのFinder(マイファイル)で
 ドライブが表示されていて、 中身のフォルダーもしっかりと開けるかどうかを確認してください。

自動更新バックアップの設定の仕方が自身ではコンピューターの操作に慣れていなくて
難しい、という際には、私設のパソコン修理サポート店やデータ修復サービスの業者に問い合わせて、
問題の原因の特定と再設定の措置を行ってもらうこともできます。

・次に、指定された差分更新の時間が来て、「バックアップが進行中です…」といったメッセージが
 出ている状態でファイルの自動的な書き込みが行われている間に、 途中でパソコンを
 「スリープ」にして止めると、バックアップの作業が途中で止まって指示が無効になり
 作業に失敗することがあります。

 同様に、ネットワークOSからクライアント側のあソコンのフォルダーに受信・送信される
 ファイルの書き込みの作業が最後まで作業が完了しないうちに
 シャットダウン(システム終了)や再起動、ログオフ、スリープをしないよう手順に注意してください。

 インターフェース上で手動により大量のデータを選んで外付けHDDなどに複製する時も
 同じく、十分に待機時間の空いている時間帯を選んで、実行中はしばらく待機して行います。

 Windows(ウィンドウズ)のタスクバーにコントロールパネルをピン止めすればウィンドウを何度も表示して確認しなくても
 緑色のゲージなどで、自動バックアップ動作の進行度がすぐにチェックできます。

・たまに実行中に選択画面や小さなエラーの画面が出てくることがあるのですが、
 ここで「キャンセル」や「スキップ」を選択して進めていると、
 一部のファイルが飛ばされて書き込まれない、という原因もあります。

 もし一部のファイルを除外して実行しなければ先に進めない時は、後でその分だけ、
 必要なデータを別に手動で外付けハードディスクやRAID、NASなどにバックアップします。

・外部のクラウドサービスにオンラインでデータを転送させる場合も、
 初期設定をする時に 意外と多いミスで、マニュアル通りに正確に指定がしきれずに
 結果として、自動バックアップが「無効」になっていることによる失敗の原因も多いです。

 またオンラインストレージサービスの性質上、
 一部の種類のファイルや領域が自動バックアップによる保存の対象外になる場合もあります。

 なので必ず、クラウドサービスのディレクトリをインターネットから開いて
 しっかりとデータの転送が行われているか、一度は確認することが重要です。

・小型のコンピューター端末でのバックアップ設定でも、
 SDカードにデータがバックアップできていないトラブルがよく起こります。

 「メモリーカードに自動的に保存が行われるものだと思っていたら
 本体の内蔵フラッシュメモリのみにしか保存されていなかった。」

 というミスが多いので、専用の機能をインストールして行ったり、
 手動で実行しなければならない部分を、しっかりと把握してください。

「RAIDシステム」や「記憶域プール」を構築して使っている場合、
 ハードディスクと取り換えてリビルドしたりRAID方式を再構築したりする時に、
 ドライブのフォーマットや設定の崩壊などのミスがないよう慎重に作業を行ってください。

・なお、最大容量の低いDVD-RやDVD-RW、MO、SDカード、ストリーマなどのデータ記憶装置に
 限界ギリギリの大容量のデータのコピーを行おうとすると、
 稀に途中で失敗したり、完全にコピーしきれないおそれもあります。

 空き容量には十分に余裕を持った製品を使われた方が、データのバックアップに安全です。

・かなり古くて長く使っているUSBメモリや外付けハードディスク、RAID、NASなどの
 ハードウェアでは、何年もの長期間、コンピューターに
 接続せずに稼働されていないと、 電子が自然に抜けてデータが消えてしまうケースもあります。

 時間の経過で内部に湿気や静電気が溜まり故障するおそれもあるので、
 外付けのデータ記憶装置も定期的にパソコンに接続してファイルの書き込みを行うことも大切です。

消えたデータの修復の方法は、どのような原因で失われたかによって異なります。

最初からデータのそのものが存在していなかった場合は難しいのですが、もともとあったファイルを
削除したり、読み込めなくなっただけでしたら、専門のデータ復旧サービス業者に依頼をして、
ファイルの修復や壊れた記憶装置からの取り出しの作業を行ってもらわれることをおすすめします。