先日、10年近く前に買って当時だいぶ使用してから今はもう使っていない
Windows XPの古いパソコン本体に搭載されている内蔵ハードディスクドライブを、
久々に読み込みして中身の状態を見直してみました。
今はほとんどがS-ATAに移行してすでにメインでない「IDE方式」の規格で、
データの最大容量も数十GBほどのHDDなので、今のパソコン本体のプライマリとして
メインで使っていくのはもう向いていないですね。
ですがHDDはその他にもファイルのバックアップ用などさまざまな使い道があり、
古い製品でもまだまだ活用ができます。
しかしこのIDEのHDDを搭載していたデスクトップパソコンの本体が
Windows XPの起動中にOSの不具合が起きたり、パーツの一部が外れて破損していたり、
何より読み込みの速度がかなり遅かったりと中々スムーズに作業が進みませんでした。
やはりメモリの容量やCPUの性能が今のPCよりだいぶ低く、しかも以前にOSの破損寸前まで
使い続けた後ずっと使わなかったため、あちこちの面で起動や読み出しに不具合が起きていました。
Windows XPの調子に問題が出てもOSのリカバリーなどを行えば直るのですが、
再セットアップまで必要となると初期化の際に他のデータが削除されてしまいます。
その古いPC本体ではWindows XPを再び使用することは今後なさそうだったので、
そこで別のWindowsのパソコンから外付けでIDEのハードディスクを接続して、
内部のデータのバックアップを取ってからフォーマットを行うことにしました。
LinuxのKNOPPIX(クノーピクス)やUbuntu(ウブンツ)など、別のOSをCDブートで読み込んでパソコンを
開き直す方法も使えるのですが、メモリやCPU、マザーボードの性能がやはり低くて読み込み速度が
遅いので、今回はIDE方式対応の「USB変換ユニット」を使ってファイルの抽出を実践します。
まずはデスクトップパソコンの本体を倉庫から出して、ホコリを拭き取ります。
事前にさっと掃除をしたルーム内のデスクの上、または平面の床の上にシートを敷いて、
その上に置いて、ふたを取り外します。
内蔵されたハードディスクに付いたベイの固定ネジや
IDEケーブル、電源ケーブルを外して、PC本体から引き出します。
別の新しいパソコンを起動して、同じく別のバックアップ用の
別の外付けハードディスクの電源を入れて、USBケーブルを通して接続しておきます。
取り出したハードディスクをUSB変換ユニット(HDD変換アダプター)に
IDE方式のコネクタとIDE用の電源ケーブルを差し込みします。
USB変換ユニットの電源スイッチを入れるとPC上のマイコンピューターに
新しいリムーバブルディスクが表示されます。
エクスプローラーの画面からリムーバブルディスクのアイコンを選択して中身を開いて、
フォルダーやその中のファイルを確認します。
次に、このIDEハードディスク全体の使用領域は12GBほどで今の1TB、2TBある
外付けハードディスクなら十分に余裕でコピーできるので新しいフォルダーを作って、
その中に手動で一度丸ごとコピーを取りました。
今回はさらに、このHDDの中で以前に何か削除してしまった重要なファイルがもしかすると
残っていたりしないかどうかを確かめるため、有料のデータ復元ソフトでおすすめの「ファイナルデータ」を起動して、
一度スキャンを掛けてみました。
起動画面から「ファイルの復元」⇒「ゴミ箱から削除した場合」と進み、
対象の「リムーバブルディスク」を選択して、スキャンを始めます。
検出の自動作業が終わると、まだ残っているデータの痕跡から復元が可能な、
抽出に成功した拡張子の一覧が表示されます。
そして一覧リストの中から何か抽出する必要がありそうなファイルを拡張子の種類や名前を元に
チェックして、パソコンまたは別の外付けHDDの領域を指定してファイルの復元を行います。
[すべての選択]等でのバックアップによるデータの抽出作業が完了したら、今度はエクスプローラー上で
対象のローカルディスク(古い方のHDD)を選択して、右クリックをして「フォーマット」の項目を押します。
「クイックフォーマット」の項目にチェックが入っているのを確認したら
「開始」のボタンをクリックすると、HDDの初期化が行われます。
これでこのハードディスクは空の状態ですので、すべての領域をフルに使って
別のデータバックアップ用ドライブなどの他のさまざまな用途にも使用できます。
注意として、もしも取り出した古いハードディスクを起動しようとした時に
カタカタ…、カコンカコン…といった不自然で変な音が鳴り出したら、
内部の回路で「ヘッドクラッシュ」の物理障害が出ている危険があります。
そのままリムーバブルディスクでの読み込みができたら、最優先ですぐにデータを外付けHDDや
RAID、テラステーション、リンクステーション、ランディスクなどの別のデータ記憶装置にバックアップします。
しかしデバイスマネージャーに認識されずデータの読み込みができなかったら、破損の悪化を防ぐために
すぐに作業を中断してUSBケーブルを抜き、外付けHDDケースまたは変換ユニットの電源をオフにします。
また、株式会社日本システムプランナー(めいふぁんテクノロジー) 様での案内なども参考までに。
もし、カタカタ音の鳴る物理障害が出たと思われるハードディスクに大事なデータがまだ残っていて
何とかして抽出したい場合には、プロのデータ復旧サービスセンターに問い合わせて、
郵送か持ち込みで提出して、中身のファイルの抽出を行ってもらいましょう。