故障したHDDのデータ復旧をするソフトウェアRAIDを構築

パソコンなどの機器に「ソフトウェアRAID」を導入すると、ハードディスクまたはSSDのうち、
1台、2台が物理的に故障して動作不能になっても、他のストレージが正常であれば、
内部のデータを失わなくて済むことが可能なシステムに変更できます。

このソフトウェアRAIDを設定してデータを保護するには、どのようにすればいい?という疑問について。

ソフトウェアRAIDでデータを保存する手法とは?

まず、壊れたハードディスクドライブそのもののデータの復旧や修理は、一般の個人では直接できずとも、
残りの無事な数台には、個人用のデータファイルやプログラム、システムの設定が保存されています。

そこから新しいハードディスクやSSDに書き直して、再構築(リビルド)する形で、
HDDの一つないし二つが故障した時に、データを救出できます。

例としまして、WindowsのOSのパソコンでは、システム的な「ソフトウェアRAID」を作成する機能が付いています。

この機能で、ストレージの多重化を構成して、急なHDDの故障による障害から、
ある程度までデータを守ることができます。

また、HDDやSSDの冗長化の設定は、専門のパソコンサポートで行ってもらうこともできます。



WindowsでRAID5を作成する技法とは?

まずは、RAIDに組み込む数台のHDDないしSSDを用意して、デスクトップパソコンのドライブベイに設置します。

WindowsのPC本体にハードディスクを搭載してからふたを閉じて、電源ボタンを起動します。

デスクトップの画面が開いたら、スタートメニューのコントロールパネルを開きます。

管理ツール⇒コンピューターの管理⇒「ディスクの管理」と進んで、
複数のハードディスクをソフトウェアRAIDに設定する準備を行います。

(ディスク0の下に、ディスク1・2・3・・・と表示されます。)

使用するディスクすべてをそれぞれ、右クリックで【ダイナミックディスクへアップグレード】を選択して設定します。

ボリュームの作成ウィザードの画面を開く

次に、未割り当てのものをそれぞれ右クリックして、【ボリュームの作成ウィザード】を開いて、「次へ」を押します。

ボリュームの種類の選択では、RAID5など構築に合わせた項目を選択、「次へ」と進みます。

使うディスクをすべて左側の欄に選択してから、「次へ」と進みます。

最後に内容を確認して、ソフトウェアRAIDのシステムによるHDDのディスクアレイの構築は完了です。

これでメイン以外のHDDすべてが、EやFドライブとして扱われます。

以上の手順で、複数台のハードディスクドライブを組み合わせる形で、同じファイルやシステムを多重化します。

一方で、もしディスクアレイ自体にエラーが起きてしまうと、
RAIDの設定自体では、そのままHDDが読み込みできなくなる場合があります。

その際には、専門業者のデータ復旧のサービスで、WD(ウェスタンデジタル)といった対象のHDDを、
一度提出して検査をしてもらい、必要なファイルの復活をしてもらうこともできます。

サーバーにディスクアレイを設定してファイルを書き込む

また、Windows Server(ウィンドウズサーバ)といったオペレーティングシステムを導入した機器でも、
急にHDDないしSSDのうちの一つが故障した際に、データを復旧できるようにするために、
ソフトウェアRAID(レイド)によって、ディスクアレイを設定してから、
ストレージにデータファイルを書き込みすると、サーバーの安全性が向上します。

ほかにも、Windows11や10、8では、記憶域スペース(記憶域プール)という、RAIDの設定を行うこともできます。

また、市販のRAIDアレイのソフトウェアを使用して、コンピューターに冗長化を施す方法もあります。

故障した時もまだストレージのデータは残っている?

次に、外付けのRAIDケースやNASといったハードウェアのRAIDも、一部はパソコン上で、
製品に同梱された専用の管理ソフトウェアを起動して、ディスクアレイの設定などを行う必要があります。

もし、パソコン本体やRAIDケース、NAS自体が、過電圧や落下、衝撃、災害などのトラブルで、
物理的に破損してしまった場合は、機材そのものが開けなくなっても、
冗長化を施してあるHDDのデータはまだ無事で、そのままで残っている可能性が高いです。

また、RAID1(レイドワン)のデータを復旧するには?という疑問については、こちらのページにて。

ストレージの内部のファイルは、専門のデータリカバリーサービスに注文をして、
故障した装置からの拡張子の回収により、復旧ができる見込みもあります。



システム上の問題でデータファイルを失った時の修復

また、玄人志向といったメーカー製品やパソコンのドライブベイにセットするRAIDは、データの冗長化により、
ハードディスクの物理的な故障には強く、どれかのハードディスクやSSDが破損しても、
その部分を新品に交換してリビルドの機能でデータの復旧ができます。

しかし、間違えて拡張子のファイルを削除したり、プログラムが破損するなどのシステム上の問題が起きると、
すべてのハードディスクやSSDにあるデータが同時に表示が消えたり、または壊れてしまいます。

その際には、失った分の必要なデータをゴミ箱や外付けHDDなどにある別のファイルから引き出したり、
システムの復元機能や再度のソフトウェアのセットアップなどによって、修復をする必要があります。

データ復旧サービスセンターで復元をしてもらう

また、RAIDはワーム型ウィルスへの感染による、データやオペレーティングシステムの破損、
誤ったファイルの削除やフォーマットなど、システム上のトラブルに対しては通常と変わらない状態です。

パソコンのOSが破損して開けなくなった時は、再インストールを行って修復をされてみてください。

HDDやSSDに保存されている膨大なファイルを、もし丸ごと失った場合は、
新しいファイルを上書き保存する前に、プロのデータ復旧サービスセンターに問い合わせて、
故障したPCやRAIDケースを見てもらい、復元をしてもらわれれることもおすすめします。