冗長性がない状態のRAIDからHDDのデータを失った時の復旧

RAIDの装置を、パソコンや外付けのケース、NAS、サーバーといった機器で普段運用をしている際に、
余剰のデータが残っていない時点=冗長性(Redundancy/リダンダンシー)がない時点で、もし何かのトラブルが起こり、
ファイルが消えてしまったりボリュームが読み込めなくなったら、どうすれば復旧できる?という疑問について。

冗長性の性質がないRAID0のハードディスクが故障したら?

まず、複数台のハードディスクドライブ、またはSSDを一つのボリュームとして合わせて実装する形で運用する、
RAID0(レイドゼロ/ストライピング)は、RAID1(ミラーリング)や5、6~と違い冗長性の性質がない方式です。

そのため、一台のストレージが故障したら、壊れたHDDやSSDを入れ替えてのリビルドによる回復ができません。

なので基本的には、事前に別の外付けハードディスクケースやDVD-R、NAS、
またクラウドサービス(cloud)といった場所に、データのバックアップを保存していることが重要になります。

パソコンのローカルディスクとしてRAID0を使用していた場合でしたら、
Windowsのファイル履歴や、MacのTimeMachine(タイムマシン)、クラウドストレージの専用フォルダーなどに、
必要なデータが保存されているかどうか、確認をされてみてください。




間違えてHDDからファイルを削除した時に復元するには?

次に、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)のシステムは、
複数のハードディスクドライブに同じデータを同時に書き込みして、そのうちの一台か二台のHDDが故障しても、
残りのストレージから復旧できるようにするための、物理障害に対しての安全装置です。

一方で、ボリューム(Windowsでいうローカルディスク、Macでいうマイファイルの領域)に
保存されているファイルやフォルダーを、うっかり間違えて削除してしまう論理障害が発生した場合は、
そのままエクスプローラーやFinderの画面の表示上では消えてしまいます。

一方で、パソコンのパーティションとして運用されているRAIDのハードディスクドライブや、
外付けのRAIDケースからファイルやフォルダーを削除した場合でしたら、
まだゴミ箱のフォルダーにデータが移行しているだけの状態です。

デスクトップの画面にありますゴミ箱アイコンを開いて、
対象のファイルを選択して、右クリック→「元に戻す」で、失ったデータを復元することができます。

誤ってRAIDを初期化した時に復旧するには?

次に、RAIDのボリューム(パーティション)に、間違えてフォーマットを掛けてしまった場合や、
ハードディスクドライブ全体の初期化、RAIDのディスクアレイ(Storage Array)を、
誤った操作で再構築(リビルド)した時に、HDDから失ったデータを復旧する方法について。

まず、その場合にはゴミ箱のフォルダーに移動されずに、直接すべてのデータが画面の表示上では消えてしまいます。

ですが、初期化をしてすぐの時点で、新しいファイルの上書き保存を多く実行していない状態でしたら、
消去された拡張子の痕跡であるデータ自体は、まだHDDのセクタの領域に残留している場合が多いです。

データ復元ソフトをDVD/USBブートで起動して、ドライブスキャンを掛けてサルベージを行うか、
プロのデータリカバリーサービスに注文をして、消えたファイルの復旧の作業を行ってもらうことができます。




リビルドに失敗してボリュームが読み込めなくなるトラブルとは?

次に、RAID1(レイドワン/ミラーリング)の方式でハードディスクが一台破損した状態での対処方法について。

まず、そのまま壊れたHDDを新品に取り替えて、再構築(リビルド/Rebuild)を行っている時は、
RAIDのデータに冗長性がない状態となります。

もし途中でコンピュータ―への通電が止まったり、データの書き込み中に深刻なエラーが発生して
中断されてしまうと、非常に高い確率でRAIDのディスクアレイが崩壊してしまいます。

また、RAID0の故障時にデータを復旧するには?という疑問について詳しくは、こちらのページにて。

二台以上で組んでいるRAID5や6、10でも、一台の故障したハードディスクを入れ替えてから
再構築をしている最中はファイルやシステムが読み込めず、冗長性がない状態です。

再構築中の段階で、冗長性がない時に停電や落雷、電源コンセントが抜ける、
といった事故が起きて稼働が止まってしまうと、やはりRAIDアレイが崩壊しやすく、
リビルドに失敗して壊れてしまい、HDDのボリューム内部のデータが開けなくなります。

ディスクアレイの再構築中の破損を防ぐには?

まず、パソコンやRAIDケースの電源コンセントは、UPS(無停電電源装置)に差し込みすると、
急な停電により通電が遮断するアクシデントを、ある程度まで防ぐことができます。

ですが多くのUPSのバッテリーは、特にデクストップパソコンと外部RAIDケースを同時に差し込みしていると、
数分ほど、またはそれ以下の時間しかもたないため、その間に素早く適切に、作業を中断する必要があります。

中断ができない場合は、家屋の落ちているブレーカーをすぐに上げて、電力の復旧をされてください。

また、こちらのUPS(無停電電源装置)でNASを停電から守ろう、といった解説なども参考になります。

RAIDに保存されている中で特に必要なファイルは、冗長性がある状態のものでも念のため、
定期的に外付けHDDといった別の補助記憶装置にデータのバックアップをされることも重要です。

データ復旧サービスでファイルのサルベージをしてもらう

次に、RAIDやNASで使用されているファイルシステムは、WindowsやMacとは別のもので、そのままでは
ハードディスクのうちの一台を直接ドライブベイやUSB変換ユニットに繋げただけでは、開けない場合が多いです。

そのため、冗長性がない状態の時にもう片方のハードディスクも故障してしまったり、
RAIDのディスクアレイの崩壊といった事故でボリュームが開けなくなった場合は、
基本的にはやはり専門事業のデータ復旧サービスセンターに出して、
HDDの内部に保存されたファイルをサルベージしてもらわれることをおすすめします。