コンパクトフラッシュの寿命の際にデータ復旧はできる?

デジタルカメラなどのデータ記憶装置として導入されているフラッシュストレージの、
コンパクトフラッシュメモリーカード(CompactFlash/CF)を使用されている際に、
長年の経年劣化と摩耗で、ストレージとしての寿命が来たような様子が見られて、
正常に読み込みできなくなってきた際、内部のデータは復旧することができる?という疑問について。

コンパクトフラッシュがまだ読み込みできる時は?

まず、少しCFメモリーカードの読み込みが鈍くなっただけで、まだ何とか完全に寿命が来ずに開ける場合には、
ひとまず、それ以上のデジタルカメラでの使用は控えてください。

コンパクトフラッシュメモリーカードを一度、専用のUSBケーブルを通して、
デジタルカメラからパソコンにつなげて読み込みます。

または、CFカードをデジタルカメラの本体から抜き出して、
市販のUSBカードリーダー/ライターに差し込みして、パソコンに接続します。

そして、WindowsのエクスプローラーやmacOS/Mac OS XのFinderといったファイルブラウザー(File Browser)で、
中身の写真データなどが開けるようでしたら、すぐに外付けHDDなどにバックアップを取ってください。

ですが、寿命の近づいた電子機器(エレクトロニクス・デバイス)をパソコンやデジカメに差し込んで使うと、
さらにまた寿命が近づくため、なるべく安全にコンパクトフラッシュの中身のファイルを救出するには、
プロのデータリカバリーサービスに出して、見てもらわれることを推奨します。



フラッシュストレージを何回か接続し直してみる

次に、不良ブロックで開けなくなってくる問題から修復する方法について。

まず、市販のアプリケーションソフトなどを用いて、ある程度までであれば一般の個人で問題からの、
CFに残ったままのファイルのバックアップと復旧を試みることもできます。

しかし、フラッシュストレージ(Flash Storage)の内部のブロックにおける、
データの書き換え・消去の総回数が非常に増えてくると、
次第に製品が摩耗してどうしても寿命が近づいて、最後にはストレージにアクセスができなくなります。

ですが、メモリーカードをしばらく1カ月ほど使わずに放置してから、改めて接続し直すと、
1、2回の間だけ、読み出しできなくなっていたフラッシュストレージが開けることがあります。

その際にはすぐ、CFカードのフォルダーを開いてデータのバックアップを取ってください。

あまり長くコンパクトフラッシュメモリーカードを放置しすぎると、今度は機器の内部に湿気が充満して、
かえって故障したり、自然に電子が抜けて過去に撮影した写真などのデータが消えることもあるのでご注意ください。

パソコン修理サービスの中には、コンパクトフラッシュからのデータ復旧の作業を実施された企業もあります。

エラーチェックで不良ブロックを修復するには?

次に、パソコンでフラッシュストレージのデバイス自体はまだ認識できる状態であれば、
Windowsのエクスプローラーの、「PC」(マイコンピューター)の画面で、
Transcend(トランセンド)やSanDisk(サンディスク)、シスコシステムズ(Cisco Systems)といった、
CFのメーカー名ないし型番の名称があるアイコンを右クリックします。

プロパティ→ツール→エラーチェックの項目の「チェック」を押して、
ドライブのスキャンと修復を行ってみることができます。

また、CFメモリーカードが認識できない時にデータファイルを復旧するには?という疑問については、こちらのページにて。

製品としての読み込み回数の寿命がまだ来ていなければ、コンパクトフラッシュメモリーカードの
エラーを修復したり最適化することで、またデジタルカメラに差し込みして、
写真画像を正常に撮影して、データを保存することができるようになる見込みもあります。

また、USBカードリーダーや付属のケーブルを通してパソコンや外付けHDDに保存したファイルを、
間違えて削除してしまった時に復元をしたり、機材が壊れて開かなくなった時に復旧をするには、
デジタルデータリカバリー様といった、プロのサービスセンターの業者で行ってもらうことができます。



デジタルデータリカバリー


CFカードの寿命推移と故障の状態を検査するには?

次に、例えばTDK製のコンパクトフラッシュメモリーカードでしたら、
TDK SMARTという、CF・SSD・SDメモリーカードの寿命推移を検査できるソフトウェアが配布されています。

このTDK SMARTで、パソコンからそれぞれのフラッシュメモリの残り寿命や破損の状況を確認できます。

メモリーカードの調子がおかしくなってきたら、こういったツールの自己診断機能で、
製品の寿命での故障(Malfunction)が近いのか、他のエラーなのかどうかをある程度判別する目安です。

他のパソコンやオペレーティングシステムで読み込んでみる

また、CFカードの差込口やデジタルカメラ、USBカードリーダー・ライター(card reader/writer)の差込口に、
汚れやごみがたまって付着していないかどうかもご確認ください。

もし、コンパクトフラッシュメモリーカードがWindows(ウィンドウズ)のオペレーティングシステムで開けなくても、
macOSや、LinuxディストリビューションのUbuntu(ウブンツ)など、別のプラットフォームであれば
外部デバイスが認識できて、読み込みのエラーも自動的に修復される、というケースもあります。

データ復旧サービスで中身のデータを取り出してもらう

しかし、コンパクトフラッシュメモリーカードがどうしてもお使いのパソコンといったコンピューターや、
デジタルカメラに認識できない場合は、やはり製品としての読み込み回数の寿命が来ている可能性が高くなります。

その場合、一般の個人ではフラッシュストレージの読み込みがほぼ不可能です。

その際には、コンパクトフラッシュの取り扱いに対応されている、
専門のデータ復旧サービスセンターに注文をして、CFメモリーカードの状態を見てもらい、
撮影した写真画像といった、内部に残ったままのファイルの取り出しをしてもらわれることをおすすめします。