近年では、ネットワークに接続してパソコンなどから大容量のデジタルデータを保存する
『ファイルサーバ』(File Server/NAS)が普及しています。
BUFFALOのLinkStation・TeraStationやI-O DATAのLANDISKをはじめ、
1TB~数TBの容量のデータが保存できる機器が登場してきました。
その分、万が一の機器の故障や誤ったフォーマットによるディスクの消去といった
アクシデントに備えて、別の外付けHDDなどのデータ記憶媒体へのバックアップの措置も、
パソコンと同様に施しておかれると、よりファイルサーバの管理が安全です。
【主なネットワークストレージの規格の一覧】
・NETGEAR(ネットギア):ReadyNAS 102 2ベイ Diskless RN10200-100AJS
・Synology(シノロジー):DiskStation DS215j NASキット CS5029 DS215j
・バッファロー:NAS(ネットワーク)HDD 2TB LS-X2.0TLJ
・BUFFALO:リンクステーション for RAID機能搭載ネットワーク対応HDD 2TB LS220D0202B
・NEXTAV:NX-H100 NAS Drive 2.5in SATA Hard Disk HDD USB 3.0 Enclosure Case
・オリエントコンピュータ:HDDデュプリケーター SATA SSD対応 CM-115SATA-IFY
・ASUSTOR(アサスター):NAS2Bay Intel ATOM Dual Core 512MB GbEx1 SATAIII AS-202T
・I-O DATA(アイ・オー・データ):RAID6対応 NAS LAN DISK 8.0TB HDL-XR2U8.0
こちらの一例では、BUFFALOの『TeraStation』(テラステーション)を使用して
データのバックアップを行う例について解説していきます。
まず、外付けHDDやポータブルハードディスク、RAIDなどのデータ記憶を購入、
またはすでにお手持ちの装置を用意します。
ファイルサーバのケースにあるUSBポートのひとつに、USBケーブルを差し込みします。
TeraStationと外付けハードディスクケース、パソコンの電源をすべて起動します。
バックアップの自動更新設定を行うには、まず同じ無線LANルーターなどのネットワークに
パソコンとNASが接続できているのを確認して、「NAS Navigator」を開きます。
(I-O DATAのLANDISKを使用されている場合は、「Magical Finder」を起動します。)
また、パソコン修理サポートセンターやデータリカバリーサービスに、NAS、ファイルサーバの
バックアップ設定の実施されているプランに注文して、作業を行ってもらうこともできます。
WEB設定画面をウェブブラウザで開いてログオンします。
次に、メニューの『バックアップ』を開いて、
項目の一番上にある「バックアップ」の文字の右にあるアイコンを押します。
『バックアップタスクの追加』のボタンを押して、『タスク設定』の画面を開きます。
タスク名を記入して、次に実行スケジュール(差分バックアップを行う時刻)の
曜日、時間、動作モードを、運用の方針に沿って設定します。
「バックアップ元フォルダー名」の上にある『追加』ボタンを押します。
次に参照ボタンで、データの保存元フォルダー(ファイルサーバ内)と、
バックアップ先のフォルダー(USBハードディスク内)を選択します。
そして「OK」を押して、新しいタスクが一覧に追加されていれば、設定は完了です。
これで、毎日、または毎週の指定した時刻ごとに、上書きされた分のデータが
自動更新でUSB外付けハードディスクに保存されます。
※すぐにバックアップをしたい時には「今すぐ実行」のメニューを選択します。
手動でデータを選んでバックアップをしたい時には、
TeraStationの場合、NASのケースにUSB接続している外付けHDDを
Windowsパソコンのエクスプローラーの画面から直接ディレクトリを開く事はできません。
なので、一度ネットワークドライブのUSBポートからコネクタを取り外して、
パソコン本体の方のUSBポートに差し替えてリムーバブルディスクとして読み込みます。
(Windowsで読み込みできる形式でストレージがフォーマットされている必要があります。)
「コンピューター」の画面の「ネットワークの場所」の項目にある「Share」を開いて、
中身のフォルダーにあります、バックアップしたいファイルを選択します。
次にリムーバブルディスクの外付けHDDやRAID、NASのフォルダーを開いて、
コピー&ペーストなどでファイルサーバのデータを保存して、バックアップは完了です。
もし、データをバックアップする前にファイルサーバが故障してしまったり、
誤って必要なファイルを消去したり、内蔵ハードディスクが壊れた、といった
トラブルに遭われて開けなくなってしまった場合は、NAS製品を請け負われた
データ復旧サービスに問い合わせて、復元作業をしてもらわれることをおすすめします。