パソコンなどのコンピューター装置に直接USBポートで接続せずに、
ネットワーク回線を通してアクセスする仕組みの「ネットワーク対応ハードディスク」
(NAS/Network Attached Storage/ネットワークアタッチトストレージ)をお使いの際、
ある時、PCなどのシステム上でアクセスが正常にできず開けない状態になった時には、
どうすれば内部のデータ復旧ができる?という疑問について。
目次
NAS本体に付着した汚れを除去してみる
まず、ネットワークドライブの冷却ファンの通気口の部分に埃やゴミがたまっていると、
動作が不安定になったり、機械が熱暴走でダウンして開けない場合があります。
長い間使っていて埃やゴミが金網やプロペラに多く付着していたら、ネジを外してファンを空けて、
綿棒などで丁寧に除去します。
複雑な構造の製品で、自身ではNASの蓋を開いたりパーツの状態を見ていくのが難しそう、
という場合には、プロのデータリカバリーサービスに依頼をして、内部ファイルの復旧作業を
行ってもらわれることを推奨します。
無線LANルーターにアクセスできない時に復旧するには?
次に、お使いの無線LANルーターがネットワークを正常に受信しているかどうかを確認します。
特に夏には部屋の温度の上昇により、熱暴走で電源が止まっていることが多くなりがちです。
また、夏場に暑い部屋にて長時間稼働させていると不調になり開けなくなるおそれがあります。
その際にも、一度ネットワーク対応ハードディスクの電源を止めて、機器を冷ましてから、
あまり熱が上がらない位置に置き換えて、再度稼働してみます。
LANケーブルをネットワーク対応ハードディスクとルーターに差し込むのを
忘れていないかどうかもお確かめください。
EMモードなどのエラーが出た時に復元するには?
次に、ネットワーク対応ハードディスクの電源ランプの色や点滅の具合を見て、
どういったエラーが発生しているかを、各製品ごとに取扱説明書などを見てチェックしていきます。
ウェブ設定画面が開けない時には、たとえばBUFFALO製品のTeraStation(テラステーション)や
LinkStation(リンクステーション)の場合、EMモード(復旧モード)となっている場合があります。
その際には、製品のメーカー先のホームページから、
ファームウェア・アップデーター(firmware updater)をパソコンにインストールして、
NAS製品にアクセス自体はできれば、ファームウェアをアップデートすることで復元できます。
HDDのフォルダーのアイコンにエラーマークが出たら?
最初にアクセスした時や、しばらくアクセスしていなかった時には、
フォルダーのアイコンにエラーマークが付いていることがあります。
ですが、実際にエクスプローラーなどの画面でフォルダーのアイコンをクリックしてみると、データが開ける場合もあります。
ハードディスクを多重化して保存するRAID方式のNAS製品の場合は、
もしハードディスクの内の一台が故障してしまった時には、新品に換装して、
リビルド機能をかけてデータをもう一台のHDDから書き込み直して復旧できます。
コントローラやハードディスクが故障していたら?
ケースに搭載されているコントローラ(基板)が割れたり欠けてしまったり、
あるいは過電流による焼き焦げや水濡れ、水没による錆びなどで破損した場合は、
同じパーツの入手のしにくさもあり、個人で修理をするのは難しくなります。
また、ネットワーク対応ハードディスクの内部ドライブがすべて故障してしまったり、
RAIDのディスクアレイが崩壊すると、そのままでは個人ではデータが開けなくなります。
その際には、NAS製品からのファイルのサルベージのサポートに対応されているプロの
データ復旧サービスセンターに問い合わせて、見てもらわれることをおすすめします。