SDカードをフォーマットした後にデータの復元は可能?

USBメモリと並び、一般的なデータ記憶デバイスとして広く普及しています
『SDカード』をデジタルカメラで使用している時に、誤ってフォーマットをかけて、写真画像やムービー、
また音楽やテキストなどのファイルを削除してしたら、どうすればデータを復元することができる?という疑問について。

SDメモリーカードを誤って初期化してデータを消去したら?

まず、誤った初期化で失ったデータの復元が可能かどうかは、フォーマットの種類によって大きく可能性が変わります。

デジタルカメラで初期化した場合だけでなく、パソコンに接続した際に、USB2.0/3.0カードリーダー/ライターや
変換アダプターに差し込んで、パソコンのUSBコネクタに接続してデバイスに認識させようとした時、
ハードウェアまたはソフトウェア的なエラーで正常に読み込まれず、
『フォーマットしますか?』という指示のメッセージが出る例もあります。

ここでのフォーマット(format)とは初期化の意味で、
そのまま「はい」を押すと、SDカードに保存されたすべてのファイルやフォルダーが消去されてしまいます。

勢いで「はい」と選択されてしまうと、ゴミ箱のフォルダーにも移行されずに消えてしまいます。

ですが、時間を短縮して行うクイックフォーマット(論理フォーマット)の作業は、簡易的な初期化の作業であり、
まだ削除されたファイル群の痕跡は残っていて、すぐに復元の処置を施せば直せる見込みは十分にあります。



SDカードをフォーマットした後は上書き保存を控える

次に、SDメモリーカード(SD Memory Card)を、間違えてパソコンやデジタルカメラでの操作のミスで
初期化(formatting)して、書き込みされていたファイルを失った場合に、消えたデータを復元する方法について。

まず、物理フォーマットで時間をかけて完全にセクタをすべて上書きする、
初期化の作業の場合は、一般の個人では復旧が非常に困難です。

しかし大抵のミスの場合は、論理フォーマットが行われる仕組みであるため、
SDカードの個別の設定が特殊であったり、新しく大量のファイルを上書き保存をしていなければ、
まだデバイスからのある程度のデータの復元は可能な範囲です。

すなわち、誤ったフォーマットしたの動作といった削除のミスの後では、あまり新しい撮影による、
写真画像のデータの保存といった使用をしなかった場合には、拡張子の修復の成功率も高まります。

データ復元ソフトでSDカードをスキャンする

次に、デジカメで撮影した動画などを間違ってフォーマットして消してしまった後で、
SDメモリーカードからファイルの復旧を試してみる場合の対処法について。

まず、動画の拡張子(.movなど)に対応されているデータ復元ソフトを購入して、使用してみる方法があります。

(海外製のアプリケーションソフトは、英語表記で少し操作が難しいことがあります。)

自分自身で、SDカードから削除したファイルを復活させる場合は、市販のフォトリカバリー9.0plusといった、
データリカバリーソフトウェアを購入して、パソコンにインストールします。

SDメモリーカードをPCにUSBカードリーダーで接続して、データ復元ソフトウェアのスキャンの機能を実行します。

容量が32GBや64GB、128GB、さらには1TBや2TB以上と、高いSDカードの製品は、
データを消去した数や拡張子の大きさに関わらず、ディレクトリのファイルのスキャンに少し時間がかかります。

SDメモリーカードから検出されたファイルの拡張子の一覧に、取り戻したいデータが表示されていましたら、
「復元」を開始して、パソコンのフォルダーに保存して、拡張子の復旧の作業は完了です。

また、SDカードで「フォーマットしますか?」と表示された時は?という疑問については、こちらのページにて。

しかし、アプリケーションソフトウェアの機能は、必ずしも高確率での復元を保証できるものではなく、
データファイルの検出が不可能な場合も多いです。

ファイルの拡張子が壊れていた場合は?

次に、デジタルカメラなどでSDカードを使って、動画・静止画を撮った後に、「.MOV」と「.ASF」といった、
いくつかの動画・静止画のファイルを、間違えた削除の操作や初期化で消去してしまった場合に復元する方法について。

まず、フォーマットしたSDメモリーカードにデータ復元ソフトでスキャンを掛けてみて検出できたファイルが、
一部が破損しているためか再生ができない時は、
サムネイルを表示して正常に映っているかどうかを確認、また試しにファイル名の変更で拡張子を変えてみてください。

パソコンのシステムが破損していた時に修復するには?

次に、それでも再生できない時は、その動画ファイルではなく、
パソコンのレジストリ構造の破損を直すことで、データを開くことができるかもしれません。

拡張子ではなくOSのレジストリの一部が壊れているために、
リムーバブルストレージからデータファイルが開けない、という場合に復元をする手法について。

その際にはパソコンのレジストリを、レジストリエディタやクリーナーなどの
修復用のソフトウェアを使って、SDカードなどの読み込みを回復させてみてください。

コンピューター上で、デリケートな部分のレジストリを書き換える作業を行うため、
念のために先に外付けハードディスクかRAIDに、いつでもファイルの復元ができるように、
パソコンのデータのフルバックアップを取っておかれることを推奨します。

他のパソコンでも開けない時は、MOVやASFなどの動画ファイルの方が、
やはりSDカードのデータが破損している状態で修復されていた可能性が高いです。

個人で市販のソフトウェアを使う手法では、どうしてもそれほど高くはない復旧の確率が前提での作業です。

壊れたファイルをいくつか復元してもらうだけでしたら、それほど費用もかからずにすむので、
専門のデータ復旧サービスにお問い合わせをされてみることをおすすめします。



データリカバリーサービスで復旧してもらう

また、より小型で大容量なmicroSDカードやminiSDカード、またSDHCメモリーカード、
そして新型のSDXCメモリーカードといった製品も続々と発売されています。

ノートパソコンやデジタルカメラといった、さまざまな小型の端末でのファイルの移動やバックアップ用に
使用する機会が多い分、うっかりmicroSDHCカードといったストレージから、
データを初期化するトラブルが出やすいので注意が必要です。

やはり、SDメモリーカードが一般的に普及している分、
間違えてフォーマットを実行して、データを削除してしまうトラブルの事例も後を絶ちません。

フォーマットで消えたファイルをできる限り確実に修復したい場合には、
やはりプロのデータ復旧サービスセンターで、SDカードを早めに見てもらい、
専門の設備と技術での復元の作業をしてもらわれることを推奨します。