外付けHDDのデータを復旧するのに掛かる値段は?

電子上のデータをファイルフォーマットで記録するハードウェアの機材である、
大容量記憶システム(mass storage system)のハードディスクドライブから、
間違えて大事なファイルを削除したり、回路が壊れて開かなくなった時に、
データの復旧をしてもらうのに掛かる値段はどれくらい?という疑問について。

ハードディスクからデータが開けなくなる原因とは?

まず、ハードディスクドライブ(hard disk drive)に保存されていたデータが開けなくなる原因について。

最初に、間違えて拡張子のファイルを消去したり、プログラムが破損して読み出せなくなる、
または誤った上書き保存をして前の状態を消してしまう、といった論理障害のトラブルがあります。

次に、ハードディスクの内部の回路でヘッドクラッシュといった破損が起きたり、
外部の外付けのケースが故障する、といった物理障害のアクシデントがあります。

バックアップをする前にデータを削除してしまったり、機器が壊れてしまった後でも、
多くの場合はプロの復旧サービスの業者に注文をして、開き直してもらうことができます。



HDDから削除したファイルの復元はいくらくらいの値段?

次に、外付けHDDやポータブルハードディスクから間違えて消去したデータを、
専門のサービスで復元してもらうには、
拡張子を元に戻す作業にいくらくらいの値段がかかる?という疑問について。

まず、ファイルを削除しただけのシステム上の問題でしたら、
論理障害からのデータの復元にかかる値段は、安ければ数千円程度で済みます。

ほか、ポータブルHDDをフォーマットで消したデータを復元する方法については、こちらのページにて。

誤った上書き保存の場合は、後から以前の状態に修復するのがほぼ不可能な場合が多いです。

破損したプログラムの回復は、状況とファイル群の規模次第で料金がある程度変わります。

一方で、ハードディスクは大容量記憶システム(マス・ストレージ・システム)であり、
数TBかそれ以上の最大容量の製品は、データのスキャンにある程度の時間がかかります。

そのため、高額で平均的に容量の大きいHDDは2万円以上の費用がかかる可能性があります。

外付けハードディスクが故障した時のデータ救出の料金は?

次に、HDDには磁気材料が塗布されたプラッタという回転盤(ディスク)が数枚入っていて、
この円盤のセクタという領域にデータが書き込まれていきます。

プラッタやアームといったパーツの物理的な機器の破損により、
ハードディスクが認識できない場合は、クリーンラボと高度な専用の設備の中、
専門のスタッフの方による精密な作業で、データの抽出による復旧ができます。

そのため、外付けハードディスクやポータブルHDDが物理障害で故障した時に、
内部データの救出にかかる料金は、数万円から数十万円と結構な高額のプランです。

HDDの回路が破損する、構造的な原因の故障で壊れたハードディスクは、
一般ユーザーの個人で直したりデータを引き出すことはほとんど不可能です。

もしヘッドクラッシュなどによる物理障害で、ハードディスクが故障した時は、
デジタルデータリカバリー様といった、プロのデータ復旧サービスの業者にて、
中身のファイルを機材の分解により読み込んでもらい、直してもらうことができます。



デジタルデータリカバリー


RAIDケースからのデータの復旧は費用も高い?

次に、外付けHDDケースやRAIDの筐体、NASのケースだけが破損した時や、
コントローラ(基板)が破損しただけの場合は、ある程度の安価で済みます。

また、HDDの差し込み口が欠けた時に復旧する方法については、こちらのページにて。

逆に、ハードディスクを複数で組み合わせて構成するRAIDを導入したケースの場合は、
複雑さのために特別な追加の調査費用がかかることもあります。

また、RAIDは最大容量も大きくなりやすいため、データ復旧の費用も高めです。

ほか、NASといった特殊なファイルシステムやプロテクトで構築された製品も、
崩壊したディスクアレイの検査や読み込みの作業の複雑さで、費用が1万円~数万円ほど高めになることがあります。

ハードディスクが破損した後の取り扱いは?

次に、長時間使わずに放置してから外付けHDDやRAIDのケースの通電をした時に、
一時的に開くことは、稀にあるかもしれないのですが、少し稼動しているうちにまた止まって、
前より損傷が悪化することも多く、そのまま使い続けるのはとても危険です。

また自分でHDDを開けて分解しても、どのように破損しているかがわからず、
修理ができる特殊な機材もなく、埃やゴミが入ってかえって破損が深刻になることが多いです。

数千~数万分の1くらいの確率で、運良く直ることもあるかもしれないですが、
普通は、まずハードディスクの破損の状態からの復旧はできません。

また最後に稼働してから何年も時間が経つと、自然に経年劣化による破損で、
ファイルが開けなくなったり、HDDの内部に湿気が溜まるなどでさらに壊れてしまうことがあります。

そのため破損した後の取り扱いでの、データの救出の作業はなるべく早い方が良いです。

外付けHDDの最大容量によるデータ救出の価格の違いとは?

また、補助記憶媒体にはほかにSSDやSDメモリーカードやUSBメモリ、BD-RE、DVD-RM、CD-RW、
MO、スマートメディア、マルチメディアカード、xDピクチャーカード、とあります。

これらの中で、最もデータの復旧に掛かる値段が高いのはハードディスクで、
中でも特に4TB、6TB、8TB、16TB~と、最大容量が大きい製品はデータ救出の価格も高めです。

また例として、データサルベージ 様での、データ復旧の料金・費用・価格について の解説も参考までに。

ほか、WD(ウェスタンデジタル)といった各メーカーのハードディスクは、やはり精密機器なので、
外付けHDDの輸送中に掛かる振動にもご注意ください。

ストレージには、データのバックアップといった方法で別の補助記憶装置への拡張子のコピーを行うなどの、
ファイル管理(data management:データマネジメント)も重要です。

データ復旧サービスセンターで修復をしてもらう

また、HDDやそれを搭載したパソコン、RAID、NAS、レコーダー、サーバーなどに限らず、
あらゆるデータ・カートリッジとそれを搭載したコンピューターは、その中身の回路に、
塵や湿気が侵入して付着したら、致命的に使い物にならなくなってしまう確率が高いです。

多くの企業の場合でしたら、まだ許容範囲での出費かもしれないのですが、
一般の個人でパソコンやサーバを使われてる方は、データの取り出しを依頼する場合は、
料金が高いから業者に注文せずに自分で何とかしたい、と思われる方も多いことでしょう。

ハードディスクが認識できずに、完全に読み込めなくなったデータの分が、
どうしても復旧に掛かる高い値段と釣り合わないと感じた場合は、残念ですがその時は仕方なくあきらめて、
またファイルを作り直したり各所から集め直して、データベースを再建されていくのも一つの解決手段です。

しかし、代わりがきかずにどうしてもデータ復旧を行わなければならない時は、
やはり高額でも、HDDが故障してからできるだけ早いうちに専門のサービス業者の方へ注文をして、
別のデータ記憶デバイスへの移し変えによる修復をしてもらわれることをおすすめします。