ハードディスクドライブのデータ復旧を行うには?

パソコンのパーツや周辺機器をはじめ 何十、何百種類と数多くある
データ保存媒体の中で、消えたデータ復旧の頻度が多い記録装置は
やはり磁気記憶装置の[ハードディスクドライブ] (HDD/hard disk drive)です。

特に一般家庭(個人)よりも企業(法人)での場合が多いと言われています。

パソコンの心臓部ともいえる重要なパーツで需要も圧倒的に高く、
サーバやRAID、NASなど内蔵されているコンピューター装置も多い分、
また稼動による負担がかかりやすいためエラーや故障に遭遇しやすい点もあります。

『主なハードディスクドライブのメーカー製品』

・[Seagate](シーゲート):内蔵HDD 7200シリーズ 3.5inch SATA ST2000DM001/EWN 2TB
・[WD](ウェスタンデジタル): 3.5inch IntelliPower SATA3.0 WD30EZRX-1TBP 3.0TB
・[TOSHIBA](東芝):2.5インチHDD SerialATA キャッシュ:8MB MQ01ABD100 1TB
・[HGST](日立):Deskstar 3.5inch 32MB Coolspin 0S03361 4TB
・[MARSHAL](マーシャル):MAL33000SA-T57 5940rpm S-ATA 3.5HDD 3TB
・[Maxtor]:3.5インチ Ultra ATA133 IDE 300GB
・[コンテック]:2.5IDEハードディスクドライブ PC-HDD40G 40GB

削除したデータの復元

まず、WindowsやMacintoshのオペレーティングシステムをインストールしているパソコンから
ローカルディスク(C:)や増設した(D:)などのハードディスクのボリューム(パーティション)に
保存していたデータを誤って削除した、または外付けHDDやRAIDのファイルを誤って消去したり
フォーマットをかけてしまった場合には、どうすれば復旧できる?という疑問について。

エクスプローラーやダイアログボックスで普通に削除しただけのファイルは、
大抵の場合「ゴミ箱」という領域に一度、拡張子が移動して保管されます。

そちらを開いて必要なファイルを選択して「元に戻す」と操作すれば、
また以前のフォルダーの場所に復旧できます。

USBポートからつなげている外付けハードディスク(リムーバブルディスク)の場合は
Windowsでは外付けHDDのファイルを削除すると、ゴミ箱には行かずそのまま消去されます。

Mac OS Xの場合は外付けデータ記憶装置のファイルも一度ゴミ箱に移動します。





次に、ファイルを同名で上書き保存をして前のデータを書き換えてしまったり、
ユーティリティーなどのアンインストールを行った際にフォルダーごと消えた場合は、
「システムの復元」 「バックアップと復元」 「ファイル履歴」 「イメージディスク」といった、
OSに標準搭載してある保護機能を事前に有効に設定していれば、そこから回復できます。

「ゴミ箱を空にする」を実行してしまったり、クイックフォーマットを掛けて初期化したり、
バックアップの機能が有効になっていないと、表示上ではファイルが消えてしまいます。

ですが、HDDのプラッタのデータトラックのセクタ(sector)に書き込まれた記録が
すぐに上書きされるわけではなく、まだ「痕跡」は残っている可能性が高いです。

これらは市販の[ファイナルデータ]といったデータ復元ソフトをDVDブートで起動して、
手順に沿ってドライブスキャンを掛けて検出して、復活できる見込みもあります。

HDDのチェック

ハードディスクを長く使用しているとセクタの断片化といった状態が起こり、
読み込みが押しおくなったりエラーが多発しやすくなります。

保存しているファイルの使用領域が増えてきたら、定期的に「ディスククリーンアップ」や
「ディスクデフラグ」を実行してディスクの記録領域を整理したり、ほどほどに空き領域を確保していきましょう。

また、ハードディスクドライブには『S.M.A.R.T.
(スマート/Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology・
 セルフモニタリング・アナリシス・アンド・リポーティング・テクノロジー)という
不具合の早期発見をチェックできる機能が内蔵されています。

各製造メーカー先から配布されているユーティリティーをインストールして起動ます。

そして、HDDの残りの推移寿命や問題の起こりかけている箇所を発見したり、
現在発生しているエラーの問題を修復する事もできます。

精密メカトロニクス製品であるハードディスクには、「プラッタ」 「ボイスコイルモーター」
 「スピンドルモーター」「磁気ヘッド」 「シリンダー」 「コントローラ(基板)」 「インターフェース」

といった多くのデリケートな部品が搭載されて構成されています。

このうち、HDDコントローラと、それに付いているコネクタ(インターフェース)やキャッシュメモリ、
モータードライバーの部品はディスクドライブの本体から固定螺子を外すことによる取り外しも可能です。

(個人で別のHDDからコントローラを交換して修理するのは、
 形状の違いや認識番号の違いなどにより現在ではほぼできません。)

コントローラが破損してしまっても、まだ内部のプラッタやフィルタ、アクチュエータ
といった部品は故障していない可能性があります。

コントローラに不具合が起こると、Windowsのパソコンなどでディスクの認識自体はできても
ハードディスクの内部データにアクセスできず、開けない場合があります。

※Mac OS XやLinux系ディストリビューションのOSの方なら開ける場合もあります。

パソコン本体のマザーボードやメモリなど別の部品が壊れたためにデータが読み込みできず、
HDD自体は問題が無さそうであれば、
他のパソコン本体の空きのドライブベイに入れ替えて、中間コネクタやSATA/IDEケーブルで
マザーボードのコネクタに繋げて、Dドライブとして読み込んでデータを救出することもできます。

物理障害からの復旧

ハードディスクに「ヘッドクラッシュ」や「老朽化による磨耗」といった物理障害という問題が発生すると、
一般個人では基本的に修復が難しいため、データの救出は専門の業者で行ってもらいます。

データは基本的にデータ復旧センターにあるラボで行われます。

内部に収納されたディスクのファイル復旧にはそれなりに費用が掛かるためでもあり、
特に物理障害ではドライブ装置からのサルベージによるデータ修復の料金が高くなります。

破損の原因は大きく分けて、エラーや誤った削除・ウイルス障害などで起こる論理障害と、
ショートや加熱、水害、衝撃、老朽化などから起こる物理障害に分けられます。

論理障害はHDDの本体そのものは故障していないケースも多いため、
主にパソコンのモニタ内で復旧プログラムなどシステム的に行われます。

また、セクタとクラスタ(記憶部分)に痕跡がまだ残っているかによって
ハードディスクのデータ復活が成功するかどうかも変わってきます。

物理障害は内部ファイルを起動・接続自体ができないパターンが多いため、
パーツを精密に分解して保存ディスクを回収してデータを取り出す方法で行われます。

クリーンルームまたはクリーンベンチ内にて専門技術者(スタッフ)が精密な取り出し作業を行います。

物理障害の方が復旧が困難であり、代金も高めになってしまうのですが、依頼件数も
物理障害の方が論理障害よりも多いため設備もその分日々強化され、成功率も更に向上されています。




『「ハードディスクドライブの救出」のカテゴリーの前後のページ』

«

»