「MBR」(Master Boot Record)は、
パソコンのHDD(ハードディスクドライブ)の先頭セクタの名称で、
PCを起動する時に一番最初に読み込まれるハードディスクの先頭部分です。
FDISK形式のハードディスクの最先端セクタであり、
主にOSの起動方法などの情報プログラムが記録されているMBRがある時 急に破損して、
パーティションなどが認識されなくなったらどうすれば復旧できる?という疑問について。
目次
Master Boot Recordが作動しなくなったら?
まず、ハードディスクのMBR(Master Boot Record)が、
エラーやショート、老朽化、衝撃によるクラッシュといった障害で故障してしまうと、
パーティションが読み込みできなくなります。
そうなると、Windows(ウィンドウズ)などのOperating System(オペレーティングシステム)が、
正常に立ち上がらなくなり、パソコンが故障して起動できなくなってしまいます。
MBR(マスターブートレコード)のサイズは512バイトで微小な領域ですが、
「パーティションテーブル・ブートローダー」といった、パソコンの起動に必要な重要なデータが含まれています。
例えばディスクドライブにクイックフォーマットを掛けたりした後に、
「an operating system wasn’t found」などの英文のメッセージが出て、読み込めなくなる場合もあります。
MBRか他のどの部分の故障なのか、一見判別が難しいのですが、この場合、
それ以上無理に OSを起動させようとするとかえってトラブルが出て悪化してしまう可能性が高いです。
そのため、まず電源を切ってしばらくした後にもう一度起動して、
MBRの読み込みが復旧できるかどうか、確認をされてみてください。
BIOSの設定画面を起動するには?
次に、再度パソコンの電源を入れて、まずWindowsの起動用ディスクをDVDドライブ装置のトレーに挿入します。
一度電源を長押しなどで切って、再度起動して、自動的にディスクが読み込まれたら、そのまま修復の作業を開始します。
もしインストールディスクが読み込まれなかったら、電源ボタンを押してから、
BIOSの設定画面を起動して、そこからBIOSを初期化して出荷時の状態に戻してみます。
パソコンを起動した時に最初に出る初期のロゴ画面が表示された時に、
Deleteキー(またはF1、F2、F8、F10、F12、Tabキーなど)を数回押します。
コンピューターごとに設定されたBIOS(バイオス)の設定画面が開きます。
お使いのパソコンが故障して、どうしても自身では読み込みができない時には、
プロのデータレスキューサービスの方で、HDDを読み取って復旧してもらうこともできます。
DVDドライブを優先して立ち上げるには?
次に、DVDドライブで立ち上げるように設定を変更します。
矢印キーで「BOOT」のメニューに合わせて、CD-ROM/DVD-ROMの項目を選択します。
F6キーを押して、DVDの項目を「1」の方に上げて優先順位を一番上に設定します。
F10キー⇒Enterキーと入力して、BIOSの画面を終了します。
または「Exit」のメニューでExit Saving Changesを選択して、Enterキーを2回押してBIOSの画面を終了します。
ほか、MFT(マスターファイルテーブル)を修復するには?という疑問については、こちらのページにて。
また、パソコンをLinuxのUbuntuやKNOPPIXのオペレーティングシステムで起動できるかどうかを、
試してみる方法もあります。
Linuxが立ち上がった後でもう一度Windowsを開くと、マスターブートレコードが自動的に復旧して、
正常に開き直せる場合もあります。
ウィンドウズの修復を実行するには?
次に、Windowsのインストールディスクが立ち上がったら、まずは「自動修復」が行われれば、
しばらく待機してパソコンが再起動するまで待ちます。
MBRにオペレーティングシステムが無事に読み込まれれば、そのままデスクトップを開きます。
Windowsが開けなかったら、今度は「スタートアップ修復」や、
「コンピューターを修復する」といった項目を選択して、作業を行ってみてください。
また、「自動修復」と表示されてパソコンが起動しません。という場合の解決方法なども参考までに。
Windows XPの場合は事前に「回復コンソール」のDVDディスクを作成して、
そちらをトラブルが起きた時に、DVDドライブから起動します。
データリカバリーのサービスセンターで見てもらう
なお、どうしても故障の原因がはっきりせず、マスターブートレコードの破損かどうかもわかりづらい時は、
パソコン修理サービスやメーカーサポートにて状態の検査をしてもらうのが確実です。
それでも直らないようでしたら、HDDを新しく交換して、それまで使っていたハードディスクの中身を
データ復旧サービスセンターにて修復、または内部データの回収をしてもらい、
他の補助記憶媒体に移し変えてもらわれることもおすすめします。