音声をデジタルデータとして録音することができる、ボイスレコーダー(Voice Recorder)をお使いの際に、
うっかり誤って服のポケットに入れたまま洗濯機の中に入れて回してしまったり、
外出中に水たまりや池、川、湖、海といった場所で、間違えて落として水没させてしまった際には、
どのような対処法を行えば、内部のデータを復旧することができる?という疑問について。
ボイスレコーダーが水没した直後に取るべき対処法とは?
まず、ボイスレコーダーを水のたまった場所や飲み物、洗面器などに落として水没させた直後に取るべき対処法について。
はじめに、電源をオンにしたままの状態で水の中に落としてしまった時は、緊急の措置としてすぐに電源をオフにしてください。
通電したままの状態にしておくと、基板などの内部回路のショートなどが起きて故障してしまう危険があるためです。
また電池(バッテリー)を自身で取り出せる仕様の機種の場合は、電源を切ってから一度カバーを開けて取り外してください。
イヤホンやUSBケーブルを差し込みした状態で水に落とした時も、すぐに取り外してコードや端子の水分を拭き取ってください。
乾いた綺麗なハンカチなどで慎重に拭いた後、細かい溝といった箇所は綿棒で水滴を取り除いてみてください。
特にジュースやお茶、スープの中、また海水や泥水などの中に水没させた時は、
乾いた後で水分に含まれた成分が付着したままになると、錆やパーツの劣化につながってしまいます。
応急処置として軽く水道水や天然水で汚れを落としてから、水を拭き取るのも一つの対処法です。
そして付着した水分をできるだけ拭いて、ボイスレコーダーの本体をしばらく置いて自然乾燥させてください。
(日光には直接当たらない、また湿気の少ない場所で、乾燥機などは使わずにそのまま乾かしてください。)
もしこの時点で、明らかにボイスレコーダーの本体に不具合が見られても、
まだ適切な対応策やプロのサービスにより、内部の録音データを回収ができる見込みがあります。
録音していた音声データを復旧できる可能性について
次に、ボイスレコーダー(あるいはICレコーダーやウォークマン)に録音していた音声のデータを、
状況に合わせた対処方法などで復旧できる可能性はどれくらいある?という疑問について。
まず、お使いのボイスレコーダーの製品に付属のUSBケーブルを通してパソコンに同期接続できる機能があれば、
自然乾燥の後で通電がまだできる状態でしたら、一度パソコンへのUSB接続を試されてみてください。
そして、ボイスレコーダーに搭載された内蔵メモリのボリュームにPC本体からアクセスができましたら、
内部の録音データをチェックして、コピー&ペーストで外付けHDDなどの場所に必要な分のバップアップを取ってください。
通電をしてしばらくすると後からショートなどが起きて故障する可能性もあるため、コピーの措置は手早く実行してください。
SDメモリーカードに保存した音声のファイルを回収してみる
次に、ボイスレコーダーがmicroSDメモリーカードを差し込みできる仕様の規格で、
そちらに録音データのファイルを保存していれば、一度SDカードを端末の本体から取り外してください。
搭載していたSDメモリーカードの方にも水滴が付着していましたら拭き取りをして、しばらく自然乾燥させてください。
SDカードの方は濡れていなかったり、多少濡れてもすぐに拭き取って乾かせば問題がない可能性の方が高いです。
そして、市販のUSBカードリーダー・ライターにmicroSDメモリーカードを挿入して、
パソコンといったコンピューターのUSBポートに接続すると、音声などのデータの読み出しができる見込みがあります。
SDカードが後から壊れる可能性もあるため、外付けHDDなどの場所にデータのバックアップを取って回収してください。
もしSDメモリーカードがすでに破損していて、内部のファイルが読み込みできない時はすぐに通電をやめて、
物理障害のアクシデントに対応されている、プロのデータ復活のサービスに依頼をすることで、
内部のメモリチップにまだ残っている音声データを取り出ししてもらえる見込みがあります。
すぐに電源をつけてしまうといった避けるべき注意点とは?
次に注意点としまして、水濡れ・水没してしまったボイスレコーダーの電源をすぐに付けることは避けてください。
端子の差込口や微細な隙間から本体の内部に浸水していた場合、やはり基板といった装置がショートして、
一気に回路が破損してボイスレコーダーが壊れてしまいます。
場合によっては、内蔵のフラッシュメモリやSDメモリーカードまで壊れてデータが開けなくなる可能性があるため、
十分に換装するまでは通電を避けるべき注意ポイントです。
ほか類似したトラブルとして、MTR(マルチトラックレコーダー)の録音データが、
もし破損してしまった場合に修復をする対処方法については、こちらの解説ページにて。
またICレコーダーなども同様に、水没させてしまった時はSDカードを取り外してしばらく換装させてください。
ボイスレコーダーの内蔵メモリは読み取りできる?
次に、ボイスレコーダーの本体が故障して起動できなくなった場合に、内部に配置されている内蔵メモリは、
自力で読み取りすることはできる?という疑問について。
まず、本体の液晶モニターが正常に映らなくなったり一部のボタンが作動しなくなっても、
電源が付いてシステムが動く状態であれば、上記と同じくUSB接続でパソコンからデータを開ける可能性があります。
ですが、電源自体が付かなくなってシステムが立ち上がらない状態だと、
技術や設備の問題により、一般の個人ユーザーでは内蔵メモリを読み込みできなくなります。
また、サイバーセキュリティ 様での、水没したボイスレコーダーが起動しない原因と正しいデータ復旧方法 の解説も参考までに。
自身で強引にボイスレコーダーを分解すると、家庭環境では機体の内部にホコリやごみ、湿気や静電気が入り込み、
故障を悪化させてしまうおそれがあり、また替えの基板なども通常は入手できないため、お控えください。
専門のデータ復旧サービスの業者でファイルの救出をしてもらう
もし、ボイスレコーダーが水没で故障してしまった際には、SONYやPanasonic、OLYMPUS、オーム電機といった、
製造メーカーのカスタマーサポートなどのサービスに問い合わせをして、郵送で製品を送って、
破損した基板の交換などによる修理をしてもらうことで、また使い直せる可能性が高いです。
ですが、内部のフラッシュメモリにある録音データは修理の際の規約により初期化で消去される場合が多いため、
内蔵メモリに保管された録音のファイルを、何とかして取り出したい、という際には、
先にプロのデータ復旧のサービスセンターにて、読み出しをしてもらわれることをおすすめします。
専門の業者であれば、専用のクリーンルームで解析の技術を用いて安全にデータの救出をしてもらえます。