外付けハードディスクが壊れるまでの寿命とは?

パソコンやサーバー、レコーダーなどの電子機器に内蔵されていない、
外部の接続端子からつなげて使用する「外付け」(external)のハードディスクは、
購入して使い始めてからどれくらいの長さの寿命がある?という疑問について。

外付けHDDはどれくらいの期間で故障しやすい?

まず、単純に製品としては平均的に、おおよそ5年くらいの寿命を目安に見て、
そこから外付けハードディスクをどのように使っていくかが大きなポイントです。

また使用環境や製品の違い、運などの要素によっても、大きく使用期間の長さが違ってきます。

近年のハードディスクは最大容量が大きく、
日々壊れにくいように、頑丈に作られてきているため、以前よりさらに安全に使用できます。

しかしそれでも、あくまでHDDはどちらかといえば消耗品であるため、
いつヘッドクラッシュやショート、外的な衝撃などの物理障害が出て、
急に壊れてしまってもおかしくありません。



長期間のモーターの回転による回路の摩耗とは?

次に、24時間365日連続で電源を付けて常時モーターを回転させていると、
その分、プラッタやスイングアームといった回路の摩耗も早まります。

しかし、逆に長期間使わずに外付けHDDを放置していると、
今度は内部に湿気や静電気などがたまって、破損の原因になるおそれもあります。

10年以上問題なく使えることもあれば、数カ月以内に故障するケースもあります。

それぞれの稼働時間や用法のパターンによって、
寿命は3年~10年以上、短いと1年以内くらいが一つの総合評価的な基準です。

外的なトラブルによる外付けHDDの故障とは?

次に、デスクトップパソコンに内蔵されたハードディスクは、筐体にしっかりと固定されていて、
物理的に動かす機会はほとんどないのですが、稼働時間はかなり長くなりやすいです。

逆に、外付けHDDはバックアップ用に使うことが多いため、稼働時間は短めになりやすいですが、
持ち歩きや室内・室外での出し入れなどで動かすことも多めです。

電源を入れて稼働させている時に、うっかり横に倒して壊れてしまったり、
パソコンラックから床に落としてしまうようなトラブルも、注意しなければ起こりやすいです。

他に、湿度の高い所や気温差の激しくなる所、日光や電磁波の浴びやすい位置に普段置いていると、
外付けハードディスクの寿命が縮まりやすいので、配置の場所にも注意が必要です。

外付けハードディスクケースが壊れた時は?

次に、外付けドライブ・ケース(external drive case)からディスクの取り外しが可能な製品や、
リムーバブル・ハードディスクの場合の対処法について。

まず、電源回路やコード、スイッチ、ランプがもし故障しても、
外付けハードディスクのうちの外側のケースだけを交換をすることで、インターフェースの部分は、
そのまま別のケースかコンピューター装置に移し替えて、使い続けることができます。

しかし、ディスクとケースが一体化していて、ケースの側面や取扱説明書に、
本体のカバーを開けないでください。」と書かれているハードウェアの製品だと、
電源回路などが破損すると、そのままでは読み込みができなくなってしまいます。

その際には、製造メーカーのカスタマーサポートに問い合わせをして、一度提出をして、
ケースの部分の破損したコネクタを直したり、交換による修理の作業を行ってもらいましょう。

例として、パソコン修理専門店のお直し隊 様による、
外付けHDDのUSBコネクタ破損についての解説なども参考までに。

または、メーカー先の保証サポートか、データ復旧サービスセンターの方で、
壊れたデバイスにある中身のファイルを別のデータ記録装置に移し替えてもらい、
後日、新しく購入した外付けハードディスクなどに移し替えてもらうこともできます。



RAID(ミラーリング)によるデータの保護とは?

次に、BUFFALO製の『ドライブステーション』や『リンクステーション』、
I-O DATA製の『RAID対応USBハードディスク』といった製品の詳細について。

これらのデータ記憶装置は、ハードディスクがケースの中に2個以上搭載されているものが多いです。

データを2基以上のハードディスクに同時に多重化して書き込みする、
RAID1(ミラーリング)や、またRAID5、6という保護機能が搭載されているものなら、
たとえ一台のHDDが寿命やクラッシュで故障しても、もう一台がまだ壊れず無事であれば修復が可能です。

また、HDDからカコンカコンと異音が鳴った時はデータ復旧はできる?という疑問については、こちらのページにて。

そこから保管したデータを読み出して、後で壊れたHDDを新品に交換して、
データ保護システムのリビルド(再構築)を施すことで、状態を元に戻せます。

データ救出サービスで復旧してもらう

このように、一つの記録装置としての外付けハードディスクの寿命はある程度の限りがあり、
USBコネクタから接続してデータファイルを読み込みする上で、急な故障が起きる可能性が確かに常に存在します。

ですが、二つ以上のデータ記憶装置へのデータの保存や、コンピューターへの多重化のRAIDシステムの実装、
といった方法で、しっかりと安全にファイルやシステムの状態を保管して使っていくことが可能です。

しかし、もしも落雷によるショートや火災、地震、洪水、といった災害でRAIDが丸ごと破損したり、
外付けハードディスク以外にバックアップを取っていなくて、その一台が寿命が来て壊れてしまった、
という場合には、専門事業のデータ復旧サービスに損壊した外付けHDDを出して、
回路の分解と抽出による、内部ファイルの救出を行ってもらうことをおすすめします。