大規模停電で消えたデータを復旧する対策

落雷や強風、また豪雨や雹、地震、津波、洪水、台風、大雪、火災、竜巻などの、
災害の影響を受けて停電が起こり、市街地や施設への電力の供給が止まると、
家電製品のみならず、デスクトップパソコンやサーバー、プリンター、モデムなど、
電源コンセントからの電気の供給を必要とする機器も使えなくなってしまいます。

特に大きな災害や電力関連施設の事故で地域一帯の大規模停電が発生すると、
しばらく電気が使えずにインフラが滞ってしまう可能性も出てきます。

大規模な停電によりパソコンが止まった時は?

ノートパソコンやデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、無線LANルーターなど
バッテリーが内蔵されている電子機器や電池で動く小型の機材は、
電力が補充されていればまだしばらく使えます。

なので電源装置(パワーサプライ)の残った電力や電池の中身がなくなる前に
メモリーの保存をすればいいのですが、問題はやはりデスクトップパソコンや、
サーバー、TeraStation、LinkStation、LANDISK、RAID、プリンター、
外付けハードディスクといった、基本的に電源コードが必要になる機器の方です。

もし停電の影響で、ファイルの拡張子やRAIDアレイなどが破損してしまった時は、
データ修復のサービスに問い合わせて、復元をしてもらわれることを推奨します。



電気が止まりコンピューターが動かなくなったら?

次に、電気が止まって屋内全体が停電の状態になるとコンピューターに使っている
電源コンセントからの電力も断絶されるため、ファイルの上書き保存をする暇もなく
一瞬で電源が落ちてしまい、書きかけのファイルなどが消えてしまいます。

大規模停電は事前に落雷や強風の前触れなど予兆が起こる場合も多いのですが、
地震や交通事故などの物理的な障害で急に前触れなく発生することもあるので、
大事なコンピューターほど十分に停電対策を施しておくことも大事です。

外付けHDDやRAIDケースへのバックアップ

また、普段から外付けHDDやRAIDケース、DVD-Rなどの外部のデータ記憶装置にバックアップを
定期的に取っておいて、万が一停電のショックでパソコンや中身のデータやシステムが
破損してしまっても、いつでも復元して元に戻せるように対策をしていきましょう。

しかし、上書き保存、または名前をつけて保存する前のデータが消えた場合は、
1分おきの自動保存機能がついたアプリケーションなど以外は残念ながら、
ほとんどの場合、上書きしていなかったファイルを元に戻すことは難しいです。

もし、パソコンが焼き焦げて大破してしまい、内部のファイルが開けなくなった時は、
まだデジタルデータリカバリー様といった、専門業者のデータ復旧のサービスにて、
サルベージの対処ができる見込みがあります。



デジタルデータリカバリー


UPS(無停電電源装置)の設置

次に、基本的な大規模停電対策として、APC(シュナイダーエレクトリック)やOMRON(オムロン)といったメーカーから販売されています、
「UPS」(無停電電源装置)の製品を購入して設置することで、安全性が大きく向上します。

バッテリーを設置することによって、いつ電力の供給が止まっても数十分~数時間の間、
起動の状態を持たせられるようにしておくと安全です。

落雷などでプラグから電圧が掛かることもあるので、停電から復旧して給電される後までの間は
電源コンセントからは電源コードを抜いておきましょう。

大規模なコンピューターは、システムの管理サービスにて一部の運用の代行をしてもらい、
データの自動バックアップといった設定を行ってもらわれることもおすすめします。

壊れた装置からファイルをデータ復旧サービスで取り出してもらう

停電や災害の影響で物理障害が起きてハードディスクやSSDの部品が壊れた場合は、
まだ中身のディスク部品やメモリなどのデータを記憶している回路は
無傷であることも多いので、専門のデータ復旧サービスに出して、
分解、抽出をしてもらうことで内部データを回復してもらえる見込みもあります。