以前に、手持ちのUSBメモリ(USB memory stick)のうちの1枚で、
ケースの一部が外れるように割れて、取れてしまったことがありました。
そのような時には、どのような故障の対処をして、それ以上壊れるのを防いだり、
また、どうすれば内部のデータファイルを復旧(restitution)できる?という疑問について。
目次
USBメモリのどこかが割れていた時は?
まず、「フラッシュメモリチップ」や「USBコントローラ」などの重要な内部回路は、
主にプラスチックとスチールのケースに包まれていて、
USBコネクタの部分は取り外しできるキャップに包まれて衝撃や異物から保護されています。
もちろんUSBメモリはある程度頑丈にできているので、ちょっとやそっとの衝撃では、
割れたり折れたりで壊れたりはしないくらい丈夫で、データ持ち運びの時も安全です。
しかし今回の例でのUSBメモリは、前にうっかり洗濯機の中に衣類と一緒に、
気づかず入れてしまい、長時間、水没させてしまったことがありました。
水没や乾燥器の熱でケースの接着面が緩む可能性
その時には、幸いキャップも付けていて、内部に浸水もしなかったようなので、
乾かしてからパソコンに差し込んだらまだしっかりとデータを読み込めて、しばらくの間そのまま使えていました。
ですが、その時の水没の影響、または乾燥機能の熱の影響で、ケースの接着面がもろく緩んでしまったのか、
USBメモリのカバーの一部分が外れるようになってしまいました。
完全にバキッと不定形に割れたわけではなく、どちらかといえばこの場合は、
上の写真のように、ふたが一枚分外れただけで機能自体が壊れたわけではない、という方が正しいですね。
こちらの写真は、キャップの付いたタイプでの普通のサイズのUSBメモリです。
しかしこの状態のままではデータを記憶しているフラッシュメモリチップの、
片面やUSBコントローラがむき出しになってしまい、
ホコリや水分がわずかに付着しただけでも壊れる原因となりかねない状態です。
デバイスマネージャーに認識できるかどうかを確認
次に、HDDといった精密機器の破損しやすい内部回路と違い、
割れたUSBメモリのボードが少し外気に触れたくらいなら、そうそうすぐに壊れることはありません。
なので、取れたケースの一部をセロテープなどで巻いて元通りにくっつければ大丈夫です。
あとはそのまま普段通りに、USBメモリをパソコンのUSBポートに差し込んで、
外付けのストレージとして、中身のフォルダーやファイルを開けました。
また、USBデバイスを認識しない時の復旧の方法については、こちらのページにて。
透明プラスチックのUSBメモリの場合でも、ケースに少しヒビが入ったり、
発光ダイオードが光らなくなったくらいなら、まだ大体の場合ではすぐ壊れることはなく、
Windowsのパソコンのコントロールパネルの、デバイスマネージャーへの認識自体は可能なことが多いです。
ですが、明らかにUSBメモリの差込口が割れて破損していて、接続ができない時には、
壊れた規格をプロのデータレスキューサービスに出して、ファイルの復旧をしてもらわれることを推奨します。
USBメモリが異物の混入で壊れるおそれ
また、最近のUSBメモリ(USB thumb drive)なら、さらに頑強な素材でカバーが作られているのでかなり心強いです。
しかし、USBフラッシュメモリの内部の回路に割れて破損した保護ケースの破片が、
中に向けて入ってしまったり、割れた隙間から小さなゴミや水分が入ったら要注意です。
他にも例として、データレスキューセンターI(DataRescue Center)様より提示されている、
USBメモリの代表的な障害なども参照までに。
そのままコンピューターのUSBポートに差し込むと、ショートを起こしたりして壊れる危険があります。
それより先に、かなり慎重かつ丁寧に、割れて破損したUSBメモリの内部回路の上に散乱した異物を、
傷が付かないようにきれいに取り除いてみましょう。
コネクタに異物が詰まっていた場合は、そちらを除去することでストレージの読み込みが復旧できる見込みもあります。
破損したUSBメモリのデータ復旧をしてもらうには?
次に、USBメモリの外部を覆うケースだけでなく、
コネクタや回路が割れて破損するトラブルが起きた場合に、復元をする方法について。
まず、一般の個人では、壊れたストレージに保存されているデータを復旧するのは難しくなります。
また長い期間USBメモリを通電させていないと、電子抜けという現象でいつの間にかファイルが消失していることもあります。
USBメモリの内部から異物がどうやっても取り除けなかったり、
水分が一度浸水していたり、内部の回路まで割れて破損していた場合は、
データファイルの読み込みをするだけで故障が進行するおそれがあるので、それ以上の使用は控えましょう。
USBメモリが壊れて読み込めなくなる危険がある時には、個人で無理な作業はせずに、
プロのデータリカバリーセンターに出して見てもらい、専用のラボでの精密作業で、
内部のフラッシュメモリチップに保存したファイルを復旧してもらわれることをおすすめします。