ユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus)の規格が用いられた、電子データ保存用の補助記憶装置である、
「USBメモリ」(またはUSB flash drive)を日々使用している時に、うっかりパソコンやNAS、オーディオ機器などの、
USBポートに差しっぱなしにしていた場合に起こりうるトラブルと、その対処方法について。
目次
USBメモリの過熱による読み込みの不可から復旧するには?
まず、USBメモリ(またはフラッシュドライブ)は、その製品の種類と接続しているパソコン、
またはコンピューターによっては、ある程度の時間差し込みをしていると、
熱がたまってメモリーカードが高温になる場合があります。
パソコンなどの機器の電源を長時間付けたまま、うっかり忘れてずっと差し込みをしていて、
過熱した状態から一度USBメモリのコネクタを取り外して、すぐにまた別の機器につなげると、
コンピューターにデバイスが認識されず、一時的に内部のデータが読み込めなくなる場合があります。
その際に、もう一度USBメモリーを取り外して、しばらくの間室内の涼しい場所に置いて、
熱が冷めるのを待ってから、再度接続すると大抵はデータを開き直せて、読み込みが復旧します。
もしノートパソコンごとなくしていて、見つけた後でPC本体の方が破損していた場合は、
それ以上は動かさずに、パソコン修理サポートやデータ復旧サービスに出して、
故障の状態を見てもらわれることをおすすめします。
熱を帯びて一時的に使用できなくなるケースとは?
次に、USBメモリは比較的故障しやすい機器でもあります。
あまりに長時間の高熱状態にあると、内部のコントローラの回路が破損してしまうおそれもあるため、ご注意ください。
たとえば、うっかり外出先でUSBメモリを、パソコンや読み取り機に差し込みしたままで忘れてしまうと特に危険です。
また、WindowsでUSB機器が使用できない時のデータ復旧をする方法については、こちらのページにて。
もしどこかでUSBメモリを差しっぱなしや置きっぱなしにしてしまった時には、
どの場所でケースから取り出して使用していたかを思い出して、すぐその場所に戻ってみてください。
または、店舗や宿泊先、事務所や忘れ物の預かりセンター、交番などに電話で問い合わせをして、
忘れ物・落とし物の回収を戴けているかどうかの確認をされてみることをおすすめします。
また、保険会社や製品の付帯サービスの盗難・紛失補償などに加入をされていましたら、
その時の保証書も出されてみてください。
パソコンに差し込みした状態での再起動でOSが開かない時は?
また、Windowsのパソコン本体にあるUSBポートに、USBメモリを差し込んだままOSを再起動すると、
BIOS(バイオス)でパソコンに内蔵されているCドライブ(HDD・SSD)よりも、
USBメモリの方が優先して読み込まれて、オペレーティングシステムが開かない一時的なトラブルが起こる場合があります。
その際には、USBメモリをUSBポートから取り外して再起動するか、BIOSの設定画面で
ローカルディスク(C)にあたるストレージの読み込みを優先すると、Windowsが立ち上がります。
また、パソコンやUSBメモリといったストレージをデータリカバリーサービスに提出して、
読み込み直しの対処といった復旧の作業を行ってもらうこともできます。
ノートパソコンに接続したままの持ち歩きで折れ曲がるおそれ
次に、ノートパソコンの側面にあるUSBポートにUSBメモリを接続したままノートPC本体を持ち歩くと、
壁や家具などの角に当たったりカバンの中で強い衝撃がかかり、コネクタが破損したり、
差し込みしていた状態からプラグが折れ曲がって破損する問題が出るおそれがあります。
そのため、差込口から取り外してから移動されるよう、ご注意ください。
USBメモリの外部の保護ケースが割れただけであれば、
まだテープで巻くなどして固定すればそのまま使用自体は続けられます。
また、たとえばBUFFALO 様でのUSBメモリがパソコンで認識しない時の対処法なども参考までに。
念のため、外付けHDDなどの他のストレージへのデータのバックアップを推奨します。
コンピューターに落雷や停電の対策をするには?
たとえば、超小型で折れ曲がりにくい仕様で、また耐久性の高い設計のUSBメモリの製品であれば、
ある程度の長時間で差しっぱなしにしていても大丈夫です。
また、UPS(無停電電源装置)などを使用されていない場合、落雷による過電圧などで、
パソコンとともに差しっぱなしにしていたUSBメモリなどのリムーバブルディスクも、
一緒にショートして破損する問題が発生する危険があります。
なので、コンピューター装置に落雷や停電の対策もされておかれることをおすすめします。
差し込みしていたUSBメモリが物理的に故障するトラブルが起きると、
一般の個人では内部ファイルの読み込みがほぼ不可能になってしまいます。
その際にも、プロのデータ復旧サービスセンターに、
壊れたUSBメモリを送付して、見てもらわれることを推奨します。