LinkStationが故障した時にデータを復旧するには?

パソコンの周辺機器メーカーの株式会社バッファロー(BUFFALO)より開発・販売されている、
NASのLinkStation(リンクステーション)の本体が故障してしまい、
内蔵されたハードディスクドライブに保存されたファイルが開けなくなった時に、
内部のデータを復旧するにはどのように対処をすればいい?という疑問について。

故障して読み込めなくなった装置の内部データは復旧できる?

まず、NAS(ネットワークアタッチストレージ/LAS)のLinkStationは、周辺機器でありハードディスクでもあるため、
デリケートな保存装置で、本体の負荷や衝撃に弱いという難点もあります。

もし急にLinkStationが動かなくなったり、パソコンから読み込めなくなったら、
ひとまずはそれ以上は、故障したNASを稼働させないようにしてください。

また、ストレージに塵やホコリがわずかに入るだけでも完全に破損する可能性もあるため、
くれぐれもHDDの分解などはされないようご注意ください。

ひとまず、NAS Navigator(ナス・ナビゲーター)が開けるようでしたら、
「WEB設定」が展開できて正常にアクセスできるかどうかを確認してみます。

リンクステーションが復旧モード(EMモード)などの状態になっていて、ビジーが掛かっている時には、
「ファームウェア・アップデーター」をBUFFALOの公式ページからパソコンにインストールします。

これをネットワーク上から、ネットワーク接続型の外付け増設ハードディスクである、
LinkStationに使用して更新すると、修復が行えます。

ネットワークにつながらない場合には、専門のデータ救出サービスに問い合わせて、
LinkStationを出して内部の必要なファイルを取り出してもらうことが、最も確実です。



BUFFALO製のLinkStationの主な製品の一覧

・ネットワーク対応HDD LinkStation LS-CH1.0TL 1.0TB
・リンクステーション LS410D0201 2TB
・高速モデル NAS:ネットワークHDD LS-V2.0TLJ 2TB
・RAID機能搭載 ネットワーク対応HDD LS420D0402 4TB
・71.9MB/s 4ベイ搭載 高速ネットワーク対応HDD NAS LS-QV2.0TL/1D 2.0TB
・RAID1対応 2ドライブモデル LS-WSX1.0L/R1J 1TB
・リンクステーション クラウドエディション NAS CS-X2.0 2TB

破損したNASに残っているファイルを修復するには?

次に、上記のように、EMモードなどのエラーの障害や、パーツの破損によって、
論理的(システム的)または物理的にNASが故障した場合に、復旧をする方法について。

まず、BUFFALOからファームウェアのアップデーターを入手して更新をしたり、再フォーマットの実行により、
リンクステーション本体の設定のリセットを実行することで、直るケースもあります。

しかし、LinkStationの内部の電源スイッチやコントローラーボードといったパーツが、
強い衝撃や浸水、過電圧、異物の混入、経年劣化、といった原因により物理的に壊れてしまった場合は、
ネットワークドライブ本体の修理は替えの部品が入手しづらい点もあります。

そのため、一般の個人で交換などの作業を行うのは難しくなってしまいます。

もし、LinkStationの本体ケースが完全に故障してしまった場合は、
まず、ふたを開けて中身のハードディスクドライブを取り出しします。

デスクトップパソコンの空きのドライブベイに差し込みして、一時的に増設するか、
外付けハードディスクケースに差し込みして、リムーバブルディスクとして読み込みします。

そのままでは、「XFS」という特別な専用のジャーナリングファイルシステムでフォーマットが掛かっていて、
WindowsのエクスプローラーやmacOS/Mac OS XのFinderではデータが開けないため、
専用データ復元ソフトの復旧天使などを購入してインストールします。

そして、そちらのアプリケーションソフトからファイルを開いて、保存してデータを復旧します。

また、XFSのファイルシステムでフォーマットされたハードディスクを開くだけでしたら、
KNOPPIX – Live Linux Filesystem On CDから、クノーピクスのOSを立ち上げて、
そちらでHDDを読み込みする手法も便利です。

しかし、RAID(ディスクアレイ)で運用しているハードディスクの場合は、読み出しがさらに難しくなるため、
プロのデータのリカバリーサービスに出して、復元の対処をしてもらうことをおすすめします。



RAID機能でハードディスクをリビルドする

また、ハードディスクドライブがヘッドクラッシュやコントローラー破損などの物理障害で、
故障してしまった時には、新品のHDDに交換して、リビルドを実行することで修復を行います。

しかしその際に、LinkStationをもしRAIDモードに設定していなかった場合には、
HDDの内部に記録されたデータは、すべて初期状態に戻ってしまいます。

LinkStationは、パソコンをフル稼働させずHDDのみを稼働させたい場合に便利で、
LAN環境に接続してネットに接続しておくだけで、他のパソコンやモバイル端末からHDDの内容を読み取り、
共有して使うことができる特性上から、そう名付けられています。

一方で、製品の特性上、HD-LAN、HD-HLAN、HD-HLWG、HD-HGLANなどの製品から、
誤ってファイルをシステム的に削除した場合は、複数のHDDからデータが消えてしまいます。

また、NASのケースが破損したら修理はできる?という疑問については、こちらのページにて。

電源ボタンが正常に押せなくなった時は、細い針を使ってみたり、裏側から引き出せるかどうか、
スイッチの構造が破損しないように、慎重に試されてみてください。

データ復旧サービスセンターにリンクステーションを提出

また、LinkStationから重要なデータのバックアップができていない時は、
リカバリーの前に、できるようでしたら接続しているパソコンに、
リンクステーションへのアクセスを行って、ファイルの修復やコピーの作業によるリカバリーを試みてみましょう。

より確実に、またお急ぎで、プロの業者の方でNASの貴重な保存データを救出したい時には、
やはり専門のデータ復旧サービスセンターに注文をして、
重度の破損からの復旧作業のサポートで、取り出しをしてもらわれることをおすすめします。