サーバーに設定する、RAID(ディスクアレイ)システムの運用の方法や、
ミラーリングした後のハードディスクドライブに保存されたデータの復旧の仕方は、
どのようなものになる?という疑問について。
目次
RAID機能の搭載でコンピューターを保護
まずはじめに、いくつかのハードディスクドライブにデータを共有させて保存することで、
ファイルの喪失を防ぐ「ミラーリング」(RAID1)の技術システムは、
パソコンだけでなく、サーバーやLinkStation、TeraStationなどのNASにも応用されています。
常に稼働するサーバーに圧し掛かる負荷の分散や、ダウンによるデータ障害やHDDの故障、
また一時的なインターネット切断の対策として、
『ミラーリングサーバー』(mirroring server)というサーバ用システムもあります。
近年では、法人用のみならず一般の個人の家庭向けにも作られたサーバーやNASに搭載されているHDDも、
「ディスク・ミラーリング」(disk mirroring)というドライブ装置をグループ化した、
ディスクアレイの方式を用いて保存する、データを多重化(冗長化)して運営していく製品も多く登場してきています。
また、複雑な構造のRAIDシステムによる保護でサーバーを導入されてみる際には、
コンピューター関連の専門のサービスで、設定やデータの移行をしてもらうことができます。
ミラーリングサーバーのストレージの設定とは?
まず、ミラーリングサーバーのストレージの機体一つおきに掛かる負荷もやや少なくなります。
そのため、外部アクセスからの読み込みの遅延や、エラーの起こる確率も格段に下がります。
(「ソフトウェアRAID」の設定よりも「ハードウェアRAID」の方が、CPUに負荷がかからずに済むとされています。)
さらに、一台がアクセス増大の負荷によるシステムダウンなどの衝撃で故障しても、
他のサーバーでシステムを中断させずに稼働を続けられます。
HDDのリビルドにより内部データを元に戻す
また、ミラーリングされたHDDの内部データも、他のサーバーに保存した分があるので失わずに済みます。
例として、たとえばBUFFALO(バッファロー)製のLinkStationで、
ハードディスクの使用モード(RAID設定)を変更したいという際には、こちらを参考までに。
その後で壊れた方のストレージを新品に交換すると、リビルド機能が働いて、
すぐにそちらのディスクにも同じデータを複写して元に戻せます。
もしリビルドに失敗してしまい、RAIDに搭載されたハードディスクドライブにアクセスできない時は、
専門のデータリカバリーサービスにて、ファイルを読み込んで復旧をしてもらうことができます。
RAID5以上の方式を実装して安全性を強化
次に、ミラーリングサーバーや、RAID5以上の設定ができる筐体と、
ハードディスクの購入による実装の際にかかる費用は、基本的に高くなりやすいです。
ですが、ハードディスクを主に2台使って二重化(disk duplex)するRAID1(レイド・ワン)よりも、
4台以上のドライブを2グループ以上のディスクアレイにして組み合わせた「RAID5」や「RAID6」「RAID10」の方が、
容量が大きく高速化も実現できて、安全かつ快適に運用ができるのでおすすめです。
これから、もしサーバーを運営してみようかと思われる方は、
パーツやシステムを多重化して故障に備える「フォールト・トレランス機能』で、
データが消失するトラブルから機器を守る運用方法を、ぜひ知っておいてもらえると幸いです。
誤った削除の操作やエラーでファイルを失った時は復元できる?
しかし、ミラーリングサーバーもHDDのヘッドクラッシュなどの物理障害には強くても、
誤った操作で中身のファイルを削除したり、重度のエラーによるOSの破損で、
書きかけの拡張子の上書き保存ができない場合などのトラブルもあります。
何かの原因でデータがシステム的に破損した時は、2つのディスクのファイルやシステムが、
まとめて書き換わってしまうため、そのままだと論理障害によるデータの破壊には無防備な一面もあります。
また、RAIDのデータを復旧するには?という疑問については、こちらのページにて。
念を入れて、バックアップ機能などを用いて別の外付けの記憶デバイスに、
ミラーリングでの差分のデータの、更新バックアップの分の消失を防止するために、
自動的に一定期間ごとに実行するように設定を掛けておかれることをおすすめします。
特に、パソコンと違うファイルシステムが導入されたサーバーやNASは、
一般の個人では失った内部のファイルの修復が困難になるため、
プロのデータ復元のサポートで、拡張子の復旧をしてもらわれることを推奨します。
落雷による停電による遮断や機材の破損の対策
次に、ストレージを冗長化したミラーリングサーバーの機材も、あくまで電子機器であるため、
例えば落雷や台風の影響で、停電が起きてしまうと、対策がなければ急に稼働が止まってしまいます。
場合によっては保存される前のデータが消えてしまったり、HDDまたは基盤が破損するおそれもあります。
こういったアクシデントを回避するには、UPS(無停電電源装置)に電源コンセントを接続することで、
急な電力の供給のストップを防いで、また雷サージの機能で落雷による過電圧などから保護できます。
そしてバッテリーにより数分間ほど電力がもつので、その間にファイルを上書き保存して、
安全にサーバーやパソコン、NASなどの機器をシャットダウンできます。
RAIDが故障した時にデータを復旧してもらうには?
RAID(レイド)の機能を搭載すると、ハードディスクドライブを多重化したサーバーを実装することで、
データを失うアクシデントを回避する、ミラーリングサーバー(Mirroring Server)の技術を導入して、
HDDのファイルの消失を防止するための保護ができます。
しかしそれでも、ハードディスクが災害などの物理的なトラブルで2台とも破損したり、
バックアップが取れていない時に、重要なファイルやシステムが故障する、というケースもあります。
その場合には、やはり専門の事業のデータ復旧サービスセンターに問い合わせて、
ハードディスクのデータの復元可能かどうかの検査の注文されてみることをおすすめします。